ウーマンエキサイト ガルボ Exciteホーム | Woman.excite | Garboトップ | Womanサイトマップ
ガルボウーマンエキサイト
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2010年 12月 07日 ( 1 )
三島由紀夫の謎
三島由紀夫の謎_b0084241_219189.jpgさる11月25日は三島由紀夫の40回忌であった。
あの日のことを僕は今でも鮮明に思い出す。
関内のあたりを走っている時、車のラジオから突如ニュースが流れだし、
三島の自衛隊突入と自決を伝えた。
やがてその全貌が伝えられると、日本中がこの奇矯な事件に衝撃を受けた。

僕はここで三島論を展開しようとは思わない。すでに数多くの識者がそれぞれに解釈を試みているからである。
だが僕は、三島が「仮面の告白」を引っ提げて華々しく登場して以来、大半の作品を読んできたつもりだが、いまだに彼の行動とその結末は理解に苦しむ。
そして遺作となった「豊饒の海」は、何か張子の虎のような退屈な小説であった。
改めて感ずるのは、彼の小説すべてが、何か空虚な高笑いに聞こえることである。
そして彼の美学の象徴の天皇観は僕の理解の外である。所詮土人の酋長にすぎない者に対し、なぜあのようなアナクロニズムな崇敬を強要するのか。

ただ、今言えることは、彼が自決の際の檄文の一節は、恐ろしいほどに今の日本の現状を予見していることは確かだ。

“われわれは戦後の日本が、経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失い、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆくのを見た。政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、歯噛みをしながら見ていなければならなかった。”

三島由紀夫の謎_b0084241_21105411.jpgだが、彼がボディビルに凝ったのは、切腹の際、脂肪が醜くはみ出さぬようとの計算があったと誰かが言っていたことも付け加えておく。
彼にとってすべての事象は、こうも料理できる、ああも料理できると、マニピュレートする対象にすぎなかったのではなかろうか。
by n_shioya | 2010-12-07 21:11 | コーヒーブレーク | Comments(10)




woman.excite TOPへ Copyright © Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.
免責事項 - 会社概要 - ヘルプ | BB.excite | Woman.excite | エキサイト ホーム