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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2010年 08月 14日 ( 1 )
ピタウ神父の「愛ある生き方」
知人が元上智大学の学長、ピタウ神父の近著「愛ある生き方」を貸してくださった。
彼女はピタウ神父の仕事のお手伝いをされたかたで、神父の署名入りの御本である。
題名通り、“人間としての生き方”を平易に説かれている。
取り立てて目新しいことは何も書かれていない。だが、何故か心打たれる内容である。
それだけ今の日本が、病んでいるということだろうか。

上智大学では30年ほど前、医学部設立の計画が持ち上がったことがある。
イエズス会の医学部として、付属病院には聖母病院や神戸の海星病院も含まれることになっていた。
僕はまだ北里大学に移って間もないころだったが、月一度ほどの検討委員会に半年ほど参加させていただいたのを思い出している。

上智大学に医学部ができるのは素晴らしいことには違いないが、丁度そのころは新設医学部のラッシュでもあり、又、医学部経営の難しさも知り尽くしていたので、僕の意見はかなりネガティブであったような気がする。
医療の本質と、キリスト教の教えとは何ら矛盾すべきところはないはずだが、医療の現場を知っていると、信者としては“建前と本音の板挟み”に苦しむような事態が恐ろしかったということもある。

結局は修道会本部の大局的な判断で、このプロジェクトは中止になった。
その後医療の冬の時代に入り、大学病院でさえ統廃合の可能性まで論議されるようになり、あの時点で上智大学が医学部を諦めたのは正解だったと自分を納得させてきた。

今改めて御著書を通じ、ピタウ神父の上智大学とその学生に対する強い愛情に接すると、なぜあの時、例え委員会が消極的であっても、もっと強く医学部新設を提言しなかったかと悔まれる。
どんなに運営が苦しくても、日本に一つぐらいは、建前と本音の乖離を許さぬ医師の養成機関があっても良いのでは、と思う今日この頃だからである。
by n_shioya | 2010-08-14 22:50 | 医療全般 | Comments(4)




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