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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2009年 10月 28日 ( 1 )
がんの告白
医師として患者にがんを告げるのはつらいことだが、親しい人の口から“自分は癌だ”と告げられるのはそれ以上につらいものがある。

一人は医療機器関係の会社の元社長で、まだ、60歳ほどだった。
ある日、わざわざクリニックを訪ねてこられ、肺がんで余命半年と宣告を受けたといわれた。
淡々と、他人事のように言われたのがなお堪えたものである。
そして半年ほどでこの世を去った。
彼はヘビースモーカーだった。

今一人は僕より一つ下の男で、一週間ほど前に電話があり、“膵臓がんが発見された”という。
膵臓がんは初期症状があまりないため、発見された時は手遅れのことが多い。
しかも手術そのものが大手術で、生存率は芳しくない。
彼はしかも心臓のステント術も受けている。
とりあえずは化学療法を試したら、と言われたという
あと半年と宣告れたが、まだやり残したこと、最低限整理したいこともあるので、余命のQOLを最善に保つためにはどうしたらよいだろうか、という相談だった。
彼もチェーン・スモーカーだった。

だからタバコはやめるべきだったなど、野暮なこと言うつもりはない。
同じような立場になった時、僕は自分の病気をあれだけ客観視できるかと考えさせられたのである。
そして増えつつある癌に対し、医師としての無力さを痛感させられた。

これまでも次々に癌で友を失いながら、“抗加齢、アンチエイジング”と叫んでいる自分が愚かしくさえ思えてくるのは、致し方ないだろう。
by n_shioya | 2009-10-28 22:43 | 医療全般 | Comments(9)




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