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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2009年 10月 10日 ( 1 )
大きいことはいいことか?
立て続けに開催された学会も今日で一段落し、やっと連休に入った。

一番の収穫は、テキサスのトム・ビッグスと再会を果たしたことである。
彼を初めて日本に呼んだのは昭和40年の春の学会の時だった。
ボスであるクローニン教授が急に来れなくなり、レジデントを終えたばかりの彼が、代役として招かれ、二つの招待講演をこなした。
40年以上前のことになるが、一晩、夫妻で当時の相模原の我が家を訪れ、天麩羅を食べさせてもらったと懐かしそうに話す。
夫婦の新陳代謝の激しいアメリカ人である。配偶者は入れ替わったようだが、今回は同伴ではなかった。

ボスのクローニン博士は、豊胸術用のシリコンバッグの開発者として知られている。
彼もその開発に携わり、今では豊胸術の世界的権威である。
体内に入れる人工物をプロテーゼと呼ぶが、豊胸用のクローニンタイプのプロテーゼは、シリコンバッグの中にシリコンジェルを入れたもので、当時としては画期的な発明であり、世の大多数の女性には福音となった。

その後異物反応その他諸々のトラブルが発生し、メーカーであるダウ・こーニング社の破産まで惹起するが、トム達と各社の研究所の努力によって、いろいろと改良が施され、ほとんどの問題点は解決されたが、いまだに解決されていないのが、被膜拘縮と呼ばれる合併症である。
これは挿入されたシリコンバッグの周りに繊維製のカプセルが形成され、それが収縮してバッグを締め付け、かたく触れるようになるもので、10数%に起こるとされ、いまだに完全に防止することはできない。

最近では本人の脂肪を注入することも試みられているが、一部吸収されたり、変形したりで、あまりお勧めできない。
最近はインフォームドコンセントの時代で、手術の前にはこのような問題点を縷々述べることにしている。

するとある時
“先生はこんな手術馬鹿げていると思いですか”と患者に問い詰められた。
“ああ、本音のところではね。”
すると患者曰く“でも先生だって大きいのがお好きでしょ。”
これはには返す言葉がなかったのを思い出す。
by n_shioya | 2009-10-10 22:25 | 医療全般 | Comments(6)




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