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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2009年 09月 30日 ( 1 )
再生医療をリードする形成外科
今日からまた学会である。
日本形成外科学会基礎学術集会である。
長たらしい名前だが、要するに春の総会は全般的ことに臨床に中心を置いているが、これは基礎研究の学会である。
平たいく言えば春のが「患者の治療」についての討議なら、秋のこの学会はネズミや試験管内のデータの競い合いと言える。

40年ほど前、まだ形成外科が一人前の医療の専門分野として認めておられないころ、仲間の医師からは“お前ら、何だニキビ取りか”、とか“皮剥ぎ屋”とか侮蔑され、“悔しかったらもっと研究をやって見い”とまで言われ、発奮して、学会の有志で「研究会」を発足させた。
それがやがて「秋の学術集会」と格上げになり、もう今年で18回目となった。

まず胸を張って言えることは、今はやりの「再生医療」も、その先鞭は形成外科医によってはじめられた皮膚の再生であり、今回の会長の聖マリアンナ医科大学の熊谷教授は、この分野の日本のリーダーである。
これは別の呼び方では培養皮膚であり、重症熱傷の治療には不可欠な手法である。
最近はこれが企業化され、ジェイテックと言うベンチャーの製品が、保険診療で認められるようになった。
今回の学会でも、この分野の話題が豊富で楽しみである。

形成外科の分野は、一つの臓器に限られず、頭のてっぺんからつま先まですべてカバーするので、その基礎研究も幅が広い。
再生医療の分野では、脂肪組織の幹細胞の研究が今最も話題となっており、先週の日本美容外科学会でも取り上げられたように、既に臨床の場に持ち込まれている。

また血小板や血小板由来の成分も、創傷治癒から美容外科の分野にも取り入れられている。

今一つ、これはこれからの課題だが、傷跡を残さない、スカーレス・ヒーリングという分野がある。今の技術ではある程度傷跡を目立たなくはできても、完全に消すことはできない。それを可能にしようという試みである。実現まではまだほど遠いが、何時、なんかのブレークスルーにより、突如可能になるかもしれない。

というわけで、40年前は日陰もののように肩身の狭かった形成外科だが、今や時代の先端をリードするまでに成長したのは、それに多少ともかかわったものとしては、大変喜ばしい限りである。

熊谷会長!
明日からの発表を楽しみにしていますぞ。
by n_shioya | 2009-09-30 22:00 | 医療全般 | Comments(5)




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