ウーマンエキサイト ガルボ Exciteホーム | Woman.excite | Garboトップ | Womanサイトマップ
ガルボウーマンエキサイト
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2009年 09月 24日 ( 1 )
医の倫理と企業の論理
かつてあるベンチャー企業の顧問をしていたことがある。
その企業は「化粧品と自然食品」で業績を伸ばしていた。
それをさらに「医療」とドッキングさせたいと、連携する“美と健康の”クリニックの創設を社長は考えた。

社長は熱心である。自分であれこれ調べては、器械や治療法の効果を聞いてくる。
ちょうどその頃、皮膚の若返りに有効だと流行り始めたヒアルロン酸の注入やボトックスにもついても聞かれた。
“先生、あれはどうです?”
“悪くはないけど、効果は一時的だよ”
とたんに社長の目がぱっと輝いた。
“では、みんなリピーターになるんですね!”
僕が「企業の論理」は医師のそれとはずれがあることを悟らされたのはその時である。

以前から企業による医療の経営の是非が論議されている。
今の日本では企業が直接クリニックを持つことはできない。
その中間に、マネージメント会社を置くことが普通だ。これを通常MSカンパニーと呼んでいる。
これは僕は原則的には悪いことではないと思っている。
企業に経営を任せ、医師が医療に専念することができるからだ。
経営者が予算の大枠を決め、その中での個々の行為や物品購入の優先度は医師が発言権を持つことにすれば合理的なはず。
医者が理想を追うと無駄が多いし、赤字になる。

だが企業と医師の連携は、実際にはあまりうまくいかないことが多い。つまるところは金の問題だ。
医師は自分の稼ぎがすべてと思い、企業が設備投資と集客にどれだけ金をかけているか実感できないからだ。
また企業側は、医師の持たされる責任の重さに理解が足りない場合もある。
いずれにせよ、医師と企業側との信頼関係と金銭面の妥当な取り決めが必要である。

ちなみにこの議論はあくまでアンチエイジングや美容外科のような自由診療を前提としており、保険診療となると、もっと複雑な制度上の問題が先行することは言うまでもない。
by n_shioya | 2009-09-24 21:15 | 医療全般 | Comments(6)




woman.excite TOPへ Copyright © Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.
免責事項 - 会社概要 - ヘルプ | BB.excite | Woman.excite | エキサイト ホーム