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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2009年 08月 17日 ( 1 )
大文字焼き
b0084241_13425170.jpg子供の頃ひと夏を箱根で過ごしたことがある。
小塚山と言って今ポーラ美術館のある近くだが、子供にとってはそれまで毎夏行っていた海浜のリゾートと違い、水遊びができるわけでなく、金時山、箱根権現、芦の湖の遊覧船、一通り楽しんでしまうと、いささか時間をもてあまし、母親を困らせた覚えがある。

その中で印象に残っているのが、「大文字焼き」だった。
強羅の向かいにそびえる明星岳がその舞台だった。
8月16日、お盆の送り火として山の頂上近くに、大の字が炎で描かれる。
それが実は、古くから京都に伝わる行事の真似だと聞き、いつかはその本家の「大文字焼き」を観たいと思っていた。

b0084241_1115146.jpgその夢が、友人の麻生夫妻のおかげで実現したのが、昨夜のことである。
御主人は東京医科歯科大学の名誉教授でお住まいは東京だが、元来が京都の方ので銀閣寺の近くにマンションを持っておられ、その屋上からは大文字山が目と鼻の先にある。そして振り向けば、京の町が一望に見渡せる。

正八時。ちょろちょろと赤い炎が点状に昇り始め、やがてそれがつながって大の字となり、やがて炎は勢いを増して、深紅の大文字が夜空にくっきり浮かび上がる。
やがて東方の山々にも火が燃え始め、それぞれが文字や絵型を炎で描き始める。
大文字」「妙・法」「舟形」「左大文字」と続き、最後は「鳥居型」である。最後のは地形の関係でみることができなかったが。
こうして五山の炎は30分ほど燃え続け、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊は、無事あの世へ送られたことになる。

大正時代に始まった箱根のものとは違い、さすがに平安時代から続くとされる本家の「大文字焼き」は、神秘的な世界を真夏の京の都に描き出していた。
この得難い経験をさせてくださった麻生夫妻に改めて感謝する次第である。
by n_shioya | 2009-08-17 23:28 | コーヒーブレーク | Comments(4)




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