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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2009年 07月 22日 ( 1 )
道草の人生
道草」ほど人生で楽しいものはない。

と能天気なことを言えるのも、後期高齢者の特権かもしれぬ。
孫たちが寄り道をしていると、親である子供たちはカッカきて、孫どもを怒鳴り散らす。
いいじゃない、そうやって自分を取り戻しているんだから、と言ってやりたくなる。
だが我々は子供たちにはどうだったろう。
定かではないが、やはり、さっさと帰ってまず宿題をやりなさい、と配偶者は言っていたに違いない。子供の教育はまかせっきりだったので。

この違いはなんだろう。
まず孫はこちらが責任を負ってないことがある。
それ以上に、この年になると、自分の過去を受け入れ、過去と折り合いをつける心境になるからではなかろうか。
規則づくめの学校生活、そして社会人になっても、常識という規範の首かせ。
その呪縛から救ってくれるのが、その時々の「道草」だったと思う。

中学のころ僕の家は下北沢にあった。
帰り道、駅から100メートルほど続く商店街を抜けるのに毎日2時間ほどを費やした。
まず、古本屋に立ち寄り、店の親父から教養学派の必読の本の講釈を受ける。
そしてレコード屋の親父からは、戦前の名演奏の話を聞かされ、あげくにはそのレコードを手にして店を出ることになる。
そしてネルのドリップでなければコーヒーではないと、カフェのマスターの蘊蓄のコーヒーをカウンターで啜る。
医学部に入ってからは、道草などと言う周り道をせず、はなから学校にちかよらない日々が続いた。

今処世術のベストセラーを出し続け、テレビでも「断る力」などと目を吊り上げて力んでいるおばちゃん?がいるが、彼女にとってその目的はなんだろうといぶかしくなる。あれで人生は楽しいのだろうかと。
だからあなたには地位も名声も、そして富さえも、なにも手に出来なかったのよ、とどやされそうである。
でもそれで結構。

僕の人生は、かけがえのない宝物で満たされてきたのですから。
その宝物「無駄」という名で呼ばれています。
by n_shioya | 2009-07-22 21:11 | コーヒーブレーク | Comments(8)




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