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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2008年 09月 27日 ( 1 )
上石先生のクラニオフェーシャル・サージャリー テキスト
近畿大学の名誉教授の上石君が本を出版した。
頭蓋顎顔面外科 術式選択とその実際」という、難しい名前の教科書である。
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頭蓋顎顔面外科とは英語ではクラニオフェーシャルサージャリーと言い,奇形や外傷で変形した顔や頭蓋骨をバラバラにほぐして形を復元する、最先端の形成外科である。
20世紀の中頃、フランスの天才的形成外科医、テシェによってはじめられ、現在では、微小血管をつなぐマイクロサージャリーとともに、形成外科の二大柱の一つになっている。
そして上石君はその両方の名手である。
いささか長くなるが、僕の『推薦のことば』お読みください。

「上石先生が頭蓋顎顔面外科のテキストを書かかれた。
内容は美容外科、腫瘍、外傷、発育異常、先天異常と5部門からなり、クラニオフェーシャルサージャリーから唇裂口蓋裂まで、およそ頭蓋顎顔面すべてをカバーした大著である。

上石先生は当代随一の形成外科医であり、こと頭蓋顎顔面外科関しては彼の右に出るものはいないと信じている。
彼は歯科と医科のダブルライセンスの持ち主であるが、かつてアメリカで最初の形成外科学会(アソシエーションと呼ばれる)ができたとき、歯科と医科のダブルライセンスの所持が必要条件とされた。それほど形成外科では、歯科の知識と技術が重要視された。
その後情勢が変わり、この伝統の維持は不可能になったが、ダブルライセンス保持者の優位さには変わりはない。
そして彼の学問と診療、手術に対する執念は並々ならぬものがあり、天性の器用さも兼ね備えている。彼との長い付き合いの仲で、僕はどれほど彼から学んだことだろう。

上石先生がレジデントとしてこられて間もなくの頃、ロテーション先の県立子供病院の形成外科部長だった前田華朗先生に僕はこういわれた。
“すごいですよ、今度の上石君は。”
傷跡がキレイに治るんですよ、唇裂でも何でも “
“でもそれは形成外科なら当たり前じゃない?”
“いや其のキレイさがぜんぜん違うんですよ”
大学に戻って改めて彼の手術に立ち会うと前田先生の言うとおりであった。
そしてレジデントのうちから唇裂・口蓋裂外来を任され、チーフを終える頃には其の頃台頭し始めていたクラニオフェーシャルサージャリーに取り組み始めていた。当時平行して誕生したマイクロサージャリーも、彼にとっては苦もない操作であった。神奈川県下での最初の切断指の再接着は彼の手で行われた。

形成外科とは美と血流との相克である”、と先達ミラードは喝破した。
形を整えるためには、ぎりぎりまで血流に切り込まねばならぬ。
やりすぎれば皮膚壊死を起こすが、遠慮しすぎると形がもたつく。
同様のことは顎顔面の骨切り術にもいえる。やりすぎたときの骨壊死の被害は、皮膚壊死の場合より遥かに深刻である。
その意味で形成手術は、絶対に足を踏み外せぬ“綱渡り”といえる。

なにによらず軸となる基本方針は重要である。
だが、形成外科の手術は一例一例がすべて応用問題である。マニュアル人間では勤まらない。

このテキストで彼が症例ごとの説明の展開にこだわるのは、原則をいかに現実に合わせるかのコツを示したいからであろう。
その意味で、本書は形成外科に携わるものの必読の書と行っても過言でない」

もし興味がおありでしたら、ちょっと覗いてください。
イラストは明快で、記述は簡にして要を得ている。
ただ、フォトは生々しいので、一般の方は気つけ薬のご準備を。
by n_shioya | 2008-09-27 23:17 | 手術 | Comments(8)




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