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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2008年 02月 04日 ( 1 )
リヒテルの流儀
昨日の雪の後遺症で午後まで首都高は閉鎖。第三京浜も閉まってしまい銀座には行けず仕舞い。
あれっぽっちの雪で、しかも今日は日が射しているというのに、首都圏はこれほど雪に弱いとは。
内地の奴らはだらしないと札幌の友人に笑われる訳だ。

さて先週、さいたま芸術劇場で“リア王”のマチネーを見る予定の日の夜、王子ホールでゲルハーレルの“美しき水車小屋の娘”のリサイタルがあると知ってどうするか迷ったと書いたが、結局はそのまま家に帰ったのは正解だったと思う。
昔だったら欲張ったかもしれないが、最近は頻回でなくて良いから、一つだけよい物をじっくり消化したほうが、味わいが深いと思うようになった。ことにあの蜷川演出の平幹二郎のリア王の後は。
ゲルハーレルは次回の来日を待つこととした。

b0084241_1984221.gif同じようなことをリヒテルも言ってるのを思い出した。
彼の場合はもっと極端で、美術館に行ったら、お目当てを一点だけに決めて、あとは一切見ないという。
彼の伝記の作者で秘書役でもあった河島みどり氏が書いている。
「マエストロはナターシャにブリューゲルを見せたいと言い出した。われわれは国立美術館(ウィーン)に行った。入り口でマエストロはきびしく命令した。
“ほかの展示物を見てはいけない。目的はブリューゲルだ。私がいいというまで目を伏せて廊下だけ見て歩くのだ。”
先にたって歩きだしたマエストロはときどき抜き打ち的に振り返って、われわれが命令を厳守しているかどうかを点検した。ナターシャも私もリヒテルの意図を了解しているから違反はしなかった。
まったく彼の方法論は正しいと思う。たとえ素晴らしい絵でも次から次へ見せられると感動は硬直してしまう。私たちは白紙の心でブリューゲルを鑑賞することが出来た」

僕も同感である。深く“感じる”ためにはストイックであることも必要だ。
むさぼるように見聴きするのは若者に任せて。
by n_shioya | 2008-02-04 20:18 | QOL | Comments(7)




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