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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
2008年 01月 25日 ( 1 )
患者本位の医療とは?
最近クリニックのアナウンスなどで、○○サマと患者名にサマをつけて呼び出すところが増えてきた。
患者本位のつもりだろうが、意外に違和感を持つ患者サマも多いようだ。
サマと呼ばれるより、あまり待たせないで、親切にみてくれるほうがありがたいというのが本音のようである。
また、お忍びで来てるわけでなくても、待合室で自分の名を呼ばれるのに抵抗があるという人もいる。
その点、ジョンス・ホプキンス系のミッドタウンクリニックでは、アナウンスの代わりに、診察室の前の液晶表示板に名前が出るのは、親切な心遣いといえるかもしれない。
要は患者の立場に立って考えることが大事で、二日前に述べたように、まだまだその視点から改善すべきことは多々あるだろう。

これも二日前に述べたように、アメリカでは教授といえども、開業医であるほうが圧倒的に多い。
この辺の仕組みを説明すると長くなるが、彼我の差を理解するにはここからはじめなければならない。
まず、大学病院といっても日本のような付属病院は少なく、ハーバード、コロンビアなど一流大学の医学部も、市中病院と大学が連携して、関連病院群を形成している。
教授はその肩書きと引き換えに、学生を教える義務を持ち、また、関連病院群を使う権利を獲得する。

また、病院は原則としてオープンシステムで、患者は入院料は病院に払い、手術を含め、治療費は教授なりスタッフに直接払う。

教授、助教授、講師といったスタッフいわゆるアテンディング医師は、自分でオフィスを持ち、病状や患者の希望に応じて、複数の病院に患者を振り分け、回診して廻るので、常時大学病院にいるわけでなく,また大学や病院から給与をもらうわけではない。
それぞれの病院に常駐して、泊り込みでスタッフの患者のケアをするのが、レジデントと呼ばれる専門科の修行中の医師である。

レジデントは安月給で病院に雇用される身分だが、レジデントを終え専門医の資格を取得すると、スタッフとして、自分の患者を持ち、治療費も直接患者に請求できるようになる。そして収入はレジデント時代に比べ、一桁も二桁も上になる。

つまりアメリカでは原則として臨床では大学教授でも日本のような勤務医ではなく、患者からの上がりで生計を立てているので、患者を大切にするといったら日本の教授には失礼に当たるだろうか。

またアメリカの場合は日本のような社会保障制度でなく、患者と私立の健康保険会社との契約であり、医師は自分の能力や評価に見合う、応分の診療報酬を請求できる仕組みになっている。
それに引き換え日本の保険制度では、どんなに腕の良い医者でも、診療報酬は医師免許取立ての若ん造と同じである。
このような保険制度の矛盾や、過酷な労働条件がわが国の医療崩壊の原因となっているといえるだろう。
by n_shioya | 2008-01-25 20:36 | 医療崩壊 | Comments(4)




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