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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
「アンチエイジング」は今まさにブームと言える。
だが、その内容はさまざまで、各人各様な受け取り方がされている。 一つには、15年ほど前に誕生した新しいジャンルであり、それぞれの専門の延長線上に発展して来たからでもある また、アンチエイジング、抗加齢と言う呼称が適当かどうかと言う議論もいまだに続いている。 内容は「健康長寿」を目指している。決して「不老不死」でないことは言うまでもない。 「老年病学」と言うのはすでに存在するが、アンチエイジングは其の予防、さらには其の前段階の、いわゆる「未病」であるという言い方をする人もある。 わざわざ抗加齢医学などと言わずも、現実には「バランスの取れた食事と適度な運動」で9割は達成できるはずだが、現代社会ではそれが難しい。 そこで可能な限り自分の努力で「ライフスタイル」は改善して、なおかつ足らぬ部分を医学的に補おうと言うスタンスである。 具体的には、老化の三大原因「ホルモン低下、免疫能低下そして活性酸素」に対処する、「ホルモン補充療法、免疫能賦活,そして抗酸化療法」と言うことになる。 また、臓器別に発達した西洋医学はあまりにも細分化し、いまその限界が論じられているが、抗加齢の手法はすべての臓器に共通なので、アンチエイジング医学は人体を全体像として捉えようと言う「統合医学」の方へ、結果的には進んでいるともいえる。 今述べたことはアンチエイジングのいわゆる「全身療法」であるが、女性の場合は「健康長寿」と言っても、そこに美が加わった「美と健康」でなければ意味がない。 そこでは「肌の若返り」がアンチエイジングの今ひとつの重要な課題となる。むしろ化粧品レベルでは、アンチエイジングと言うと「若返りのクリーム」というイメージが強い。 ところで全身のアンチエイジングも当然皮膚にも好影響はあり、また皮膚は健康の鏡と言う見方もあり、今後この二つは融合されなければならない。 さらに見た目の老化は肌に限らない。「容貌、体型」も加齢と共に著しく変化する。 そこで僕はこの春、「見た目のアンチエイジング研究会」というのを立ち上げ、広く関心のある方々に呼びかけ、「皮膚、容貌、体型のアンチエイジング」に取り組むこととした。 そして今後は医師だけでなく、関連したメークアップアーティスト、エステティッシャン、ファッションデザイナー、美容ジャーナリスト、美術解剖など幅広い方々の参加を期待している。 第一回の研究会には、ワコール研究所からは篠崎所長にご講演いただき、大好評だった。 また、この11月のNPO法人アンチエイジングネットワークの公開セミナーでは、カリスマ・メーキャップアーティスト、山本浩未さんをお招きすることにしたのも、このような考えの現れである。 “美と若返り”に関心の深い皆様、ぜひ奮ってご参加ください。
by n_shioya
| 2008-09-11 18:39
| アンチエイジング
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Comments(11)
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icelandia at 2008-09-11 19:32
いわば「形」から入るアンチエイジングですね。以前、言及なさっていましたが、趣味等々の日々楽しめる何かがあることも大切ですね。それは形ではなく目に見えない「心・気持ち」の部分でしょうか。アンチエイジング自体が趣味っていうのもアリかな。
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きのこ組
at 2008-09-11 22:39
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パンドラの箱の最後に残ったものは”希望”ですよ、先生。ふふ
私はHRTを受けておりますが、そのおかげで老け込むことなく、むしろ肌の艶など以前に比べてだんぜん良好です。女性が外見上美しく歳をとるにはHRTも重要な手段の一つではないかと。。?日本でももっとHRTが普及すれば良いのにとも思いますが。。。
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アヤメ
at 2008-09-12 01:06
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脳のアンチエイジングもすごく大切だと思うんですけど…お会いした時に精神科と心理学からの見解の脳の若返りのリサーチの話をさせてください。証拠の脳の写真も持って行きますね!
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こでまり
at 2008-09-12 09:05
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見た目については今は、化粧品の技術、栄養管理、髪型(これは大きい)洋服でかなり年齢を下げることができると思います。でも「動作も若く」、というのが意外と難しいですね。。。「外回りだけ若い」女性をプリザーブドフラワーと言うらしいですが、度を過ぎるとちょっとこわい感じになります。やはりまずは、周りの若い人達に「こんな風になりたい」と思われるような自然な笑顔がほしいものです。。。
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vicoprofen at 2008-09-12 18:54
へんに若い服着るより、作業服とか着てる方が若く見える時ありますよね。
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n_shioya at 2008-09-12 21:17
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n_shioya at 2008-09-12 21:18
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n_shioya at 2008-09-12 21:20
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n_shioya at 2008-09-12 21:24
こでまり さん:
プリザーブドフラワーとは言いえて妙ですね。 とすると名誉教授などは、プリザーブドプロフェッサーと言うことになりますかね。 それはともかく、優美に歳を取る、難しいけどそれが本物のアンチエイジングでしょうか。
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n_shioya at 2008-09-12 21:26
vicoprofenさん:
なにが似合うか、やはりその人の生き様にあるのかもしれませんね。
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at 2008-09-12 22:27
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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