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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
コローの魅力
僕たちはフォンテンブローの森を抜け、バルビゾンへ向かって車を走らせていた。
青いルノールテシアは小柄ながら走りはなかなかいい。
周りのけぶる様な銀白の緑の木々はコローの絵さながらである。

バルビゾンは百メートルほどのメインストリートが一本あるだけの、小さな村だった。
その中ほどにある昔ながらの旅籠屋、バ・ブレオに僕たちは宿をとって、二日間ゆっくりとバルビゾン派の跡をたどった。
近くのミ・ラ・フォーレと言う村に、コクトーが壁画を書いた可愛いチャペルを見つけたのは儲けものだった。
そして分かったことは、このあたりの風景が、そのままバルビゾン派の絵である、つまり彼らは見たままを絵にしたのだと言う想いだった・・・

こうして今日、僕達は上野でコロー展を見ながらはかつてのイル・ド・フランスの旅を思い出していた。
それにしても彼の絵のあれ程の魅力はどこから来るのだろう。
見るものを暖かく包み込む、光と涼風のカンバス。あまり使いたくない言葉だが、ある意味で“癒しの世界”。

“コローはただ写実的に描いただけではありません。一見古典的のように思われるでしょうが、実は彼なりの工夫を色々と凝らしているのす。
たとえばあの独特の筆遣いだけでなく、構図、木々の動き。そして画家自身の感情の移入・・・”
音声ガイドの吉右衛門のナレーションが続く。
“そしてドラン、シスレー、ルノワール等に影響を与え、キュウビズムのブラックさえもコローからヒントを得ているのです。”

其れは知らなかった。
そして改めてコローの偉大さとフランス絵画の伝統の重みを感じさせられた一日だった。
by n_shioya | 2008-07-02 22:34 | コーヒーブレーク | Comments(3)
Commented at 2008-07-03 03:05 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2008-07-04 16:43
山路さん:
この年になって、やっと心静かに絵を眺めることができるようになりました。
Commented at 2008-07-05 11:54 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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