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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
僕たちはフォンテンブローの森を抜け、バルビゾンへ向かって車を走らせていた。
青いルノーのルテシアは小柄ながら走りはなかなかいい。 周りのけぶる様な銀白の緑の木々はコローの絵さながらである。 バルビゾンは百メートルほどのメインストリートが一本あるだけの、小さな村だった。 その中ほどにある昔ながらの旅籠屋、バ・ブレオに僕たちは宿をとって、二日間ゆっくりとバルビゾン派の跡をたどった。 近くのミ・ラ・フォーレと言う村に、コクトーが壁画を書いた可愛いチャペルを見つけたのは儲けものだった。 そして分かったことは、このあたりの風景が、そのままバルビゾン派の絵である、つまり彼らは見たままを絵にしたのだと言う想いだった・・・ こうして今日、僕達は上野でコロー展を見ながらはかつてのイル・ド・フランスの旅を思い出していた。 それにしても彼の絵のあれ程の魅力はどこから来るのだろう。 見るものを暖かく包み込む、光と涼風のカンバス。あまり使いたくない言葉だが、ある意味で“癒しの世界”。 “コローはただ写実的に描いただけではありません。一見古典的のように思われるでしょうが、実は彼なりの工夫を色々と凝らしているのす。 たとえばあの独特の筆遣いだけでなく、構図、木々の動き。そして画家自身の感情の移入・・・” 音声ガイドの吉右衛門のナレーションが続く。 “そしてドラン、シスレー、ルノワール等に影響を与え、キュウビズムのブラックさえもコローからヒントを得ているのです。” 其れは知らなかった。 そして改めてコローの偉大さとフランス絵画の伝統の重みを感じさせられた一日だった。
by n_shioya
| 2008-07-02 22:34
| コーヒーブレーク
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Comments(3)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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