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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
日本からのスカウト
形成外科のフェローを始めてまもなくの頃、珍しい日本人のお客がマカンバーを訪ねてきた。

マンハッタンと違い、ニューヨークの首都といっても、わざわざオルバニーを訪ねる日本人は、政治家や官僚の極く限られた一部の人にすぎない。
そのお客は警察病院の大森清一部長であった。
学生時代、皮膚科の実習でお目にかかって以来である。ドスのきいた声で、怒鳴り散らすが、ザックバランないいおっさんだと、学生には名物講師として人気があった。あざの治療が得意で、その延長線上で美容皮膚科なるものを説いておられた記憶がある。
俺はな、マカンバーには用はない。君に話があるのだ。君をスカウトに来たんだ。という。
野球を観たこともやったこともないぼくはスカウトという言葉を知らなかった。

つまりこういうことだった。
僕がアメリカに来て数年後、正確には、昭和33年、日本にも形成外科学会が誕生した。
前後して東大に形成外科診療斑が形成され、皮膚科、耳鼻科、整形外科の混成旅団で、診療を行っている。
早く独立して講座にしたいのだが、医学界の偏見も強く、文部省の協力も得られず、苦戦している。是非、お前のような、アメリカで本格的な修行を積んだものが、参加して欲しいという主旨だった。

へぇーとだけお答えするしかなかった。
ビザの更新のため、フェロー終了後一時帰国しても、すぐ叉、アメリカに戻るつもりだったのと、言外に、日本に帰っても、俺の息のかからぬところで、勝手なまねをするなよ、という一種の脅しを感じたからである。

しかし、七年近く日本に戻ったことのない今浦島にとっては、大森部長の話しは、なかなか参考になることが多かった。
形成外科の独立が遅れて居る間に、いわゆる美容整形が、怪しげな奴等にはびこって困っている。そのためにも早く形成外科を育てて、美容外科を正道に乗せなければならん。
日本に今、まともな美容外科をやっとるのは二人しか居らん。
丸ビル整形の内田準一君日比谷の古川正重君だ。

「十仁」は困ったものだ。美容手術を化粧品の販売と混同しておる。手術も最低で、年中尻ぬぐいをさせられとる。
なに、美容外科なぞ、形成の基盤があればすぐ習得できる。内田君や、古川君のところに見学に行けばよい。等々。 
by n_shioya | 2008-04-13 14:54 | 医療全般 | Comments(5)
Commented by Doc.K at 2008-04-13 19:41 x
ここで大森部長登場!!このところの とてもエキサイティングでアカデミックな(でも消耗的、いや体力勝負の)若き医師の時代のブログ楽しく読ませていただいてます。この時代の感動的でもある日々の出来事は、先生の脳裏に深く残っており、それを思い起こすだけでもアンチエイジングなことなのでしょうね。羨ましいです。 
Commented by Doc.K at 2008-04-13 19:51 x
追伸:4/9のicelandiaさんのコメントに賛成します。とても良い道しるべ(特に医学生、若い研修医にとって)になると確信します。私もこれからの展開、興味津々です。
Commented by Katz at 2008-04-13 20:18 x
Doc K先生に100%同意します。
塩谷先生の北米臨床留学記は本当に素晴らしい!!
ただここで早くも大森先生が登場すると塩谷先生はもう帰国してしまうんじゃないですか!?せっかく若き俊秀が見た1950~60年代という激動の時代の北米を楽しめるのですから、もう少しゆっくり・じっくりペースでお願いします。
Commented at 2008-04-14 02:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2008-04-17 22:41
Doc.Kさん、Katz さんそして山路さん:
コメント有難うございます。
実は日本を留守していたもので、それを伏せてなにを書いたらいいか、いささか苦労いたしました。


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