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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
厚労省の唱える21世紀の「健康日本」の合言葉は「ピンピンコロリ」であるが、この年になると誰もが、ピンピンよりも、どうやればコロリといけるかが最大の関心事になってくるようだ。
確かにアンチエイジングや予防医学そして老年医学は、ピンピンのほうを後押しはしてくれるが、それがコロリに繋がると言う保障はないからである。 かえってピンピンダラリとなってはやりきれない。 勿論手法としては、ピンピンよりコロリのほうが遥かに簡単であるが、後ろに手が回ることを覚悟しなければならない。 ならば、合法的にコロリに繋がる分子生物学的な解決法はないかと、我々の分子生物学の顧問の川上名誉教授にお伺いしたところ、次の三つの可能性が判明した。 ①テロメラーゼに出すぎた行動を控えさせることである。 染色体はテロメアと言う尻尾がついているが、これは異種の回数券のようなもので、分裂するたびに切符が減少する。だが、うまくできたもので、テロメラーゼという分子が存在して、テロメアを復活させ、細胞分裂を維持してくれる。 癌細胞ではこれが働きすぎている。 ならばがん予防という大義名分で、テロメラーゼに自粛してもらったら如何か。 ②細胞にはアポトーシスという自爆装置があり、不要になった細胞は自滅する。 このアポトーシスを全身的に誘導すればと思うが、これは細胞レベルの自殺幇助になるかもしれないが、廃棄物処理という考えも成り立つ。 ③最近、長寿に関わる遺伝子が多数見つかっている。 これらの遺伝子を制御するか、乱暴な話だかノックアウトしてしまうことも考えられる。 どれも厳密には、殺人か自殺補助になりかねないが、検察が分子生物学レベルでの追求をするとも思えない。 問題は、体のすべての細胞が同時にぱったり言ってくれないと、やばいことになる。 コロリの保障はまだまだ遠い道のりである。
by n_shioya
| 2008-04-03 22:50
| アンチエイジング
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Comments(1)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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