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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
介護ベッドによる死亡というショッキングなニュースが飛び込んできた。
「広島赤十字・原爆病院(広島市中区)は10日、神経内科に入院中の60代男性患者が今年2月、ベッド側面の鉄製柵のすき間に首を挟み、呼吸不全などで死亡したと発表した。 病院によると、柵(幅約90センチ、高さ約40センチ)はベッド両側に2枚ずつあり、男性は右側面の2枚の柵の間にできた約6センチのすき間に首を挟んだ状態で発見された。病院側の処置で一時蘇生したが、11日後の同月28日に死亡した。 ベッドの製造販売会社は同病院に対し、プラスチック製安全装置をすき間上部に装着するよう文書で勧めていた。同病院では担当看護師か看護師長が装着について判断しているが、男性のベッドには付けていなかった。法的な義務はないという。」 今日の毎日ニュースである。 検索してみると、すでに経産省も次のような通告を出していることが分かった。 「介護ベッドの手すりに首を挟まれたりする事故が相次いでいることを受け、経済産業省は15日、製品に原因があるとみられる4件を公表した。 いずれもベッド脇の手すりが扉のように開閉する「スイングタイプ」で、介護用品の業界団体「日本福祉用具・生活支援用具協会」などは「生命にかかわる怪我をするおそれがある」などとして、使用者に注意喚起を呼びかけている。 経産省によると、事故が起きたのはパラマウントベッド(東京)の製品が2件、フランスベッド(同)が2件。」 これは明らかに欠陥商品であり、対応を怠ったメーカー側の責任は重大である。 とりあえず、ただちに全国のベッドに安全装置をつけ、新たに安全なベッドを開発し、危険なベッドはリコールすべきであろう。
by n_shioya
| 2008-03-12 21:27
| 介護
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Comments(2)
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ズバリと斬って頂いた先生のコメントに共感致しました。使用する人、介護や看護に携わる人にとって使いやすく安全な製品開発を続けていればこのような問題は解決していたはず。医療経営側にとって都合のいい商品開発ばかり続けたメーカー側のツケがまわってきたのだと思います。また、ここ数ヶ月の間にこのようなベッドの事故が度々報道されてきましたが、製品に関する検証よりも先に現場の責任が論争となることにも疑問を呈します。今回の事故も看護監督責任を問われていますが、本質的な問題が見過ごされないことを願ってやみません。
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CSさん:
コメントありがとうございます。 安全性はもちろんのことですが、入院環境の快適さも、これからはもっと追求すべきだと思います。 これはわれわれ医療提供者の責任でもありますが、看護や患者さん側からも、もっと声を大にしていただきたいです。 今ひとつのブログ、医療崩壊でも取り上げていくつもりですので宜しく。
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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