家にテレビがやってきた。

我が家は新聞もとってないしテレビもなかった。
金婚式記念にテレビでも入れようということになり、昨日ヨドバシカメラに行って今人気のアクオスを注文し、今朝取り付けに来てくれた。

デジタルだの衛星だの、説明を聞いても２０世紀、すなわち前世紀の遺物にはさっぱり分からない。
とりあえずNHKとテレ朝、TBSぐらいは見れるるようになった。

テレビもなかなかいいものである。
配偶者は先ほどから山奥の秘湯番組に食い入っている。山形だの、草津だの、又連れて行くところが増えてしまった。

何も信念があってテレビを入れなかったわけではない。ただ買わなかっただけである。
どうせ僕が興味をそそられるような深夜番組は、我が家の検閲官が許してくれるはずはない。
また、子供が５人もいれば皆で仲良く喧嘩しているので、さして必要を認めなかった。というのは親の勝手な考えで、“テレビがないことを隠して、皆と話しをあわせるのはとてもつらかったよ”と今になって恨み言を聞かされる。

長女がテレビ局の入試を受けた時、テレビも持てない家だとばれてしまい、同情した面接官が合格させてくれたという。

取り付けに来た人が操作の説明をしながら、番組は新聞でお選びになってというので、その新聞を取ってないのですがというと、リモコンのボタンの一つを押してくれた。すると番組表が画面にパッと表示される。便利になったものだ。

新聞はまだとるつもりはない。
後１０年先、ダイアモンド婚の頃まだ目が活字を拾えれば検討しよう。