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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
このところ不老不死に凝っていると聞いてか、ゴルフダイジェストの宮野氏が一冊の新書を手渡してくれた。
「不老不死のサイエンス」 著者はもと都老研でいま香川大学の薬学部教授の三井洋司氏である。 不老不死には程遠いが、老化に関する動物学の現状がよく分かり、大変面白かった。 つい最近までは僕自身、アンチエイジングとは健康長寿が目的で、不老不死を目指す一部のアメリカの学者達をおこがましい、ブッシュ程度のメンタリティと非難してきたが、何かのきっかけで急に考えが改まった。 勿論不老不死が可能だと主張しているではない。だが不可能という証拠も実証もないのである。 また、今まで不老不死はありえないと点から決めてきたために、かえって不老不死などと気軽に口にしてきたのではないかと気がついたのである。 改めて考えると、不老、不死それぞれ何を意味するか、定義から必要になる。 まず不老について言えば、どこから老化が始まると考えるかすら明確でない以上、不老とはどの年齢を維持するのか、それとも成長を続けることになるかすら論議されていない。 又、不死と言ったとき、病死老衰をなくすことは分かるが、外傷なども含まれるのか、つまり殺人も不可能になるのか。 定義はともかく、不老不死が可能になったらどんな問題が起こりうるか、これをじっくり検証するといろいろと面白い可能性に気づかされる。 例えば、去年中谷氏はシンポジュームで、自分にとってアンチエイジングとは100歳までエッチをすることと言い切られた。 一方我が厚労大臣は女性は産む器械と定義された。 ということは不老不死が可能になれば、男は永劫にエッチを続け、女性はこれまた未来永劫子供を生み続けることになる。 現実には、中谷氏の子供、孫ひ孫等々だけで地球は溢れてしまうかもしれない。 そしたら食うものはどうする? 火星へ侵攻?宇宙戦争の始まり? ま、冗談はこのくらいにして、それでも僕が不老不死にこだわるのはタブーを嫌うからである。少なくも考えることに封印をしたくないからである。 そうすればもっと死と生も明確にせざるをえなくなるし、アンチエイジングの意義ももっとすっきりしてくるだろうから。
by n_shioya
| 2007-04-22 22:13
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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