|
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
今日は又、ゴルフダイジェスト子と本の打ち合わせ。
老化の原因について話している内に、ついつい口が滑って、でもなぜ老化が起こらなければならないだろうというところまで話が及んでしまった。 つまり、人の体がこれだけ精巧に出来ているのに、なぜ病気にならないように神様は作ってくれなかったのか、これは手抜きではないか、という先日の議論というか不満の一環でもある。 実はこれには僕なりの答えがある、が、聖書と格闘されたことのない方にはご迷惑ではないかと、遠慮して公表したことはなかった考えである。 ずばり結論を言おう。 原罪に対する罰である。 アダムとイブは神の掟を破ってりんごを食べた。その罪で人類の祖は楽園を追われ死するもとなる、と旧約聖書の創世記には書かれている。 恥の文化である日本に育つと、罪の文化のキリスト教的考えはどうしてもピンとこない。 いったい何が罪なの、といいたくなる。 だが医学を学び、実際にこれほど巧妙に作られた人間の体が、今一歩のところで完璧に至らないことを、又、自分の内に宿る己に背くもの、例えば癌や自己免疫疾患などと対決すると、やはりこれが原罪の結果、つまり罰の表れかと妙に納得がいく。 僕がカトリックの軍門に下ったきっかけとなったのが、この人間の体に潜む矛盾を痛感した時であった。 “余はいかにしてキリスト教徒となりしか”を主題に内村鑑三は一冊の書を書き上げた。 同様の経験をブログの数行で開陳するのは愚行かもしれない。 今回本を書くにあたって、僕はこのような危険水域には足を踏み入れず、無神論というか当たり障りのない安全圏内で論旨を纏めるつもりだった。 とすると、著者が言うつもりのないことまで上手く話を引き出すのが編集者の腕とすれば、ゴルフダイジェストの宮野氏は、辣腕の編集者といえるだろう。
by n_shioya
| 2007-02-02 22:39
| コーヒーブレーク
|
Comments(0)
|
塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 アンチエイジング スキンケア 医療崩壊 キズのケア QOL 老年病 介護 手術 全身療法 食生活 サプリメント エクササイズ エステティック ヘアケア 美について コーヒーブレーク 医療全般 原発事故 睡眠 美容外科 再生医療 再生医療 未分類 最新のコメント
フォロー中のブログ
ICELANDia アイ... 九十代万歳! (旧 八... ・・・いいんじゃない? 京都発、ヘッドハンターの日記 美容外科医のモノローグ ArtArtArt 芙蓉のひとりごと 真を求めて 皆様とともに... ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
|
ファン申請 |
||