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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
![]() “夢と欲望のコスメ戦争”という題だが、本の帯の “女の理不尽ここに極まれり”というキャッチコピーに興味をそそられたのが本音である。 著者は女性のジャーナリストで、化粧品業界のすさまじき戦いの有様を、顧客である女性の視点を交えつぶさに描いてあり、大変勉強になった。 僕くらい化粧品と縁遠い男もいないと自負しているが、最近のアンチエイジングブームで、アンチエイジングネットワークの理事長という立場上、アンチエイジングコスメの相談を受けることも少なくない。 その際困るのは、自分でコスメを使った経験も無いことである。それどころか顔を洗うのは年に一回か二回という人間である。何も北里研究所病院の肌の大家、宇津木先生の肌断食を信奉しているわけではなく、ただ不精なだけだ。 又どうせ化粧品なんて原料は皆似たようなもので、後はその配合の工夫とか、9割はイメージ的なものというのが僕の認識である。 更に学生時代、皮膚科の教授に言われた“肌によい化粧品は存在しない。だが、俺たち皮膚科医は皆化粧品会社とコネがあるので、絶対そうは公には言わぬ”という言葉がいまだに頭の隅にこびりついている。 だがこの本のお陰で、その頃からコスメは飛躍的に進歩したことも理解できたし、“化粧品を使う時に女性が感じるわくわくとした高揚感・・・”に思いをいたすことが何より大切ということもよく分かった。 著者の結びの言葉に “女性達の愛すべき夢と欲望を絡め捕る、華やかで入り組んだ仕掛けの数々。それらの一つ一つの要素が、時代を反映して気まぐれに変遷する。化粧品にまつわる世界ほどおもしろいものは、そうあるものではない。” とある。 ならば僕がアンチエイジングがらみでその理不尽な世界に巻き込まれたのは、もって嘉とすべきであろう。
by n_shioya
| 2007-01-21 22:29
| スキンケア
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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