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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ベルトの穴が一つ細くなったと喜んでいたが、ここ数日で又戻ってしまった。
いろいろなことが重なって一週間ほど散歩をサボっていたせいかもしれない。 大体僕は厚労省の決めた腰回り85センチ以上はメタボリックシンドロームというのは気に食わない。 身長を無視して腰だけ図って何の意味があるの。 勉強不足だね、君は。内臓脂肪の面積とこれと充分相関していると言うデータは充分そろっているんだ。 でも納得いかない、というのは僕はこの定義だとメタボリックシンドロームに入ってしまう。具体的な数値は伏せておくが。 大体今の女の子の痩身願望は異常である。何でそうガリガリに痩せたいのだろう。 脂肪吸引を希望する女性の大半は、男の立場から言えば不必要である。 大体脂肪を吸引しても八頭身になるわけでも、O脚が治るわけでもない。 そもそもモデルの体形は痩せすぎである。ファッションデザイナーにとって彼女等は、服を引き立たせるための衣紋架けに過ぎないと言うではないか。 まず言いたいことは脂肪誘引は熟練を要する手術で、素人の医者が軽々しく手を出すべきでない。初期の頃は盲腸まで吸い出して、患者を死亡させ、2億の賠償金を払ったクリニックもあったように聞いている。其のクリニックは誇大宣伝で有名で年商200億の内、140億を宣伝費に使っていたので、2億など屁とも思わぬと院長は豪語していたようだ。美容外科医でも宣伝に狂奔している輩には、スキャンダルでも宣伝、と割り切っているのも多いのでご注意。 日本人にはアメリカ人のような肥満体は殆ど見かけない、むしろ体形を整えると言う考えで控えめに行うべきである。 減食もほどほどに願いたい。 人は食べるために生きているので、其の逆ではないのでお間違えなく 体脂肪が気になったら、ルーベンスの“三人の女神”でも御覧なさい。もし今の腰周りの閾値が正しければ、アノ三人のモデルは完成を待たずに糖尿病か心筋梗塞で死亡していたはず。 こう毒ずくのも近着のアメリカ形成外科誌に、肥満対策の手術報告が載っていたからだ。 要は胃袋を取ったり、腸をバイパスしたりして消化不良を起こさせる、最も非生理的な手術である。 確かにアメリカ人の何百ポンドと言う病的な肥満体にはこれしかないかもしれない。 でも、僕に言わせれば、日本人でそのような肥満体には、ついぞお目にかかったことはない。 皆さん、多少の皮下脂肪の豊かさは、天の恵と思って人生楽しく過ごしましょう。 “そんなこと言っちゃ困りますよ、名誉院長!”肥満に効くはずのサプリを懸命に開発している上符院長に怒られてしまった。
by n_shioya
| 2006-10-22 18:20
| アンチエイジング
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Comments(1)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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