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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
感ずることの大切さ
このごろとみに涙もろくなったような気がする。
年のせいもあるだろう。

ただ、このところ島田晴男画伯の展覧会、大見伸先生の油彩展、熊本マリさんのピアノリサイタルそして今日はダークダックスと、アートへのエキスポージャーが立て続けだったからかももしれない。

だが、最も響いたのは島田さんの迫力だったと思う。何かこう背中をドンと衝かれたような、とその衝撃を二日前に記したが、その時自分の中でが一つ破れたような気がする。

人は育つ過程で社会への適応を学ばせられる。社会人としての常識である。それは必要なことだが、其の過程で失われるものも多い。
例えば自由な発想自然な感性など。
これに轡をはめないと何をしでかすかも知れぬと大人たちは怯える。

でも君ももう充分いい子をやったじゃないか、この辺でアンファンテリブルを取り戻したらというメッセージを受けたようだ。
これから残された人生、感じることが大事なんだよ、頭で分かろうとせずに。

泣きたい時は涙を流せばいいんだ、我慢せずに。
今までも我慢しきれず泣くことはあったじゃないか。
ジイドの狭き門の終章、カペー四重奏団の演ずる死と乙女の第二楽章、シューベルトの水車小屋の娘のしぼめる花
いつもそれまではぐっとこらえていても、もういいじゃないか、感性に身を任せれば、と白旗を揚げると、とたんに滂沱と涙が溢れ出す。
一番の極め付きは、フィッシャー・ディスカウが椿姫のジェルモン役で、プロバンスへを謳う時だ。
こういうときは、もうどうしようもなくなってハンカチをグジュグジュにしては、隣の配偶者に恥ずかしい思いをさせてしまう。

ところで今日のダークダックスもそれなりによかった。それなりというのはやはり声楽は年は争えない。しかもマンガというバリトンを失っている。
実は下駄さんこと喜早さんは配偶者の幼馴染だ。大学の頃はダークダックスのメンバーとスキーに行ったこともあるという。
感ずることの大切さ_b0084241_958466.jpg

演奏会場で昔の録音をCDに焼き直したのを数枚買ってきた。
声の張りの素晴らしいこと。
夜半までロシヤ民謡を初めとする昔のダークダックスのメロディーに聞き入った。
by n_shioya | 2006-10-21 21:36 | QOL | Comments(0)


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