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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
最近又しわの治療法としてアイソラジェンが話題になっているようだ。
“それなあに?”と皺もないくせにいつも皺を気にしている美女軍団の一人に聞かれた。 “うむ、それは・・・本人の繊維芽細胞を培養して皺をなくそうという試みだ。一種の再生医療だね。” それは耳寄りの話ね、と一部始終を説明させられてしまった。 皮膚の老化の最大原因はコラーゲンの減少と劣化だ。 コラーゲンは繊維芽細胞という真皮の細胞で作られる。 そこで本人の耳の後ろから3ミリほどの皮膚をとり、その中の繊維芽細胞を細胞培養と呼ばれる特殊な方法で増殖して数を増やし、又本人の皮膚に注入して皺や凹みを修正する技術だよ。 ホントにそんなうまくいくのかしら。 もうアメリカでは培養を請け負うアイソラジェンと言う会社も出来てるようだ。ただ日本ではクリニックに来た患者に、そこで培養した細胞を注入するのはかまわないが、培養だけを企業が請け負うことは出来ないようだけどね。 危険はないの? 自分自身の細胞だから拒絶反応はないが、それがどこまで生き延びて、コラーゲンを作り続けるか確証はないが、半年しかもたないコラーゲン、ヒアルロン酸の注射と違ってある程度は効果が続くようだよ。 ただどこまで持つか長期の経過観察はまだこれからだし、反対に繊維芽細胞の活性が亢進してコラーゲンが出来すぎ、ケロイドにならないかどうかはこれからの問題のようだね。 又面白いのは、繊維芽細胞の注射をしてから皺取りレーザーをかけると相乗効果もあるそうだ。 いずれにせよ、再生医療の美容への応用という点では、これからの展開が期待される分野だけどね。 じゃ、私もやってみようかしら? 君みたいなきれいなすべすべ肌、ない皺は取れないよ、美肌のお嬢さん達。
by n_shioya
| 2006-09-15 23:04
| スキンケア
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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