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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ヤナセで新刊の自動車雑誌を眺めていたら、イタリアで開催されたクラッシクカーのコンクール、コンクール・デレガンスの記事が目に留まった。
湖のほとりの洒落たシャトーの芝生に庭に、半世紀以上前のロールスロイス、イスパノスイザ、ブガッティなどが勢ぞろいしている。 はて見覚えのある風景だが? そう、これはコモ湖のほとりの名門ホテル、ヴィラ・デステだ。 われわれ昭和一桁には、往年の名画”舞踏会の手帳”のロケ地として、憧れのホテルだった。 パドアでの学会の前に立ち寄ろうと決心したのが、10年ほど前のことである。 ちょうど一月のイタリア無銭旅行をおえ帰国の途に着く三男と、無事ミラノ空港で合流してレンタカーでヴィラ・デステに向かった。 コモの街を抜け、湖畔の小道を20分ほど走るとゲートがあった。そこから更にマロニエ?のプロムナードを走ると正面に典雅なお屋敷が現れた。かっては枢機卿の館だったそうな。 フロントで宿帳に記名していると、部屋代に目を留めた息子が、ひゃー、俺の一月分だとうめいた。 だが湖に面したスウィートルームは調度といい窓からの眺めといい、十分部屋代の価値はあった。 その夜、息子をホテルのレストランに誘い、一箇月飢餓に耐えてきたはずの労をねぎらうことにした。 メニューはもちろんステーキ・フィヨレンティーナ。 だが、その分厚い、ジューシーな網焼きのステーキを半分ほど食べたとこで、ナイフとフォークを投げ出して息子は言った。 もう駄目だ、親父。俺の胃袋はこの一月でスッカリ縮んでもう食えない。 そうか、それじゃ今晩はゆっくり休んで、明日は好きなことを付き合おう。 翌朝は早くに目が覚め、湖の夜明けを堪能し、朝日の差し込むダイニングルームで朝食を楽しんだ。 窓の外にはコンクール・デレガンスの開かれる芝生の庭が広がり、その先は船着場である。 ボートを借りてあたりを一周した後、チョッとスイスへという息子を連れて、アルプス越えをしてサン・モリッツへ足を伸ばし、シルス・マリアではアルプスの画家セガンティーニをしのんでからヴィラ・デステにもどり、その夜は近くの村で本格的な石焼のピッツァを堪能した。 また泊まりたいホテルが多すぎて困るが、なかでもヴィラ・デステはその筆頭といえる。
by n_shioya
| 2006-07-02 00:16
| コーヒーブレーク
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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