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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
今日は三度目のキレーションである。
![]() 中は買い物客でにぎわっていることだろう。そして眼下の銀座通りも人の波だ。 あたりにはブティック、レストランが立ち並び、購買欲、食欲を煽りたてている。 銀座は現代人の欲望の渦の中心である。 その欲望が環境汚染を生み、有害物質が体内に偲びこみ、又、自ら限度を越えた過食に走りメタボリックシンドロームに陥る。 その自分で作り出した体の錆や垢を取り除こうと、こうやって僕は点滴で体内浄化を図っている。 なんともあほらしいが、これが人間というものかもしれない。 ![]() ある貧しい夫婦が神様からなんでも好きなこと、三つだけ願いをかなえてやろうといわれる。 二人はまず、ソーセージを山ほどとお願いした。 これが第一の願い。 そのソーセージの分配で二人は喧嘩になり、ひとりがお前の鼻にソーセージがくっつけ、とさけぶ。 とたんにソーセージは飛んでいって相手の鼻にくっつきもう取れない。 これでもう第二の願いを使ってしまう。 困った二人は、どうかソーセージを取ってくださいと願う。 ソーセージはとたんに離れるが、これで二人はせっかくの三つの願いを使い果たしてしまう。 といった話だったと思う。 よく僕は人の一生はこんなものだと思うことがある。 一生懸命自分達で傷つけあって、やっと何とか修復できても元に戻っただけ。 我々の努力なんて、神様の目から見たら所詮このソーセージの脱着に過ぎないのではなかろうか。 もっと、もっとと金をかけて飽食する。 その結果体内に有毒物質が溜まってしまう。 こうなるとやはりこれは取り除かないわけにはいかないと、またせっせと金を使ってキレーションする。 考えてみると人類の歴史も、戦争と修復という愚行の連続だった。 そして20世紀、我々は遂にプロメトイスの火、核エネルギーを手にする。 だがその結果、原爆というソーセージが人類にとっついてしまった。 このソーセージをなんとかならず者国家の手から奪い取ってください、というのが今我々の三つ目の切実な願いとなっている。
by n_shioya
| 2006-06-27 21:32
| 全身療法
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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