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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
ベンチャー ビジネス
今日は1日中、昨日のフォラムの討議を反芻していた。

特に再生医療の最先端を突っ走る京大の田畑教授の発言にこだわっている。
それは“医学の世界で遊んでいるだけでは駄目。医療の現場で生かすところまで持っていけなければ”といった御趣旨である。

再生医療とは本人の幹細胞を人工の骨組みに植え込んで、臓器の再構築を図る手法である。
培養皮膚の成功が再生医療の夜明けをもたらしたことはご承知の通り。
その後、骨、軟骨、心臓、神経組織などさまざまな臓器の再生が実験室で試みられた来たが、臨床の現場に到着したものはまだ僅かである。

培養皮膚にしても、昨日のブログではこれによって多くの熱傷患者が救われたなど書いたが、現実はそう生易しいものではない。
十数年前、ボストンで98%の火傷の男の子が培養皮膚で救われたとき、もうこれで皮膚に関しては問題は解決したかに思えた。
そしてこれを商業ベースに乗せるべく、ボストンにバイオサーフィスというベンチャー・ビジネスまで誕生した。

ところで皮膚は表皮と真皮の2層構造をしている。
バイオサーフィスが手がけたのは表皮の培養のみである。
真皮は俺たちがという事でサンディエゴでアドバンスト・ティッシュウ・サイエンスというベンチャーが名乗りを上げた。
こうして培養皮膚に携わるベンチャーはアメリカでゾクゾクと誕生したが、始めの二つを含めすでに殆どが消滅している。

何故か?
問題は実際の患者での成功率の低さと、作成にかかる莫大なコストである。

つまり研究室で成功した医学の成果が臨床の場で医療として取り入れられるまでには、いくつものハードルがあることを如実に示している。

このハードルには大雑把に言って2段階がある。
まず患者に使った場合、安全で効果があること。
次にある程度の量産が可能で、企業として採算ベースに乗せられること。

このそれぞれをクリアするには、研究室レベルの作業に比べ、比較にならぬほど莫大な人と金を必要とし、先端研究ほどこの要求は厳しいものがある。
だがの二つはバイオのベンチャーがビジネスとして成功すための必要条件である。

これはバイオだけでなく医薬品業界でも同じで、もはや一企業だけで新薬の開発は不可能になった。
世界的な製薬メーカーが合併を重ね巨大化する中で、わが国も立ち遅れぬためには、例えば昨日触れた第一製薬と三共の合併も、サバイバルのためには必要な手段ということになる。

そのためには、せっかく13年続いたフォラムが中断されてもやむをえないか、というのが今日のブログのオチである。
by n_shioya | 2006-06-25 20:46 | キズのケア | Comments(0)


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