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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
これまでの僕は幸せな「金魚の糞」だった。 「糞」は「金魚」の後をくっついて回るだけで、親分が抵抗勢力をはねのけながら突進する後を追っていれば良い。 マラソンでもそうでしょう、トップランナーの後を走れば空気抵抗もなく、コスパは最高である。 幸いどんな世界でも金魚にあたる「仕切り屋」がいる。抵抗勢力をはねのけるだけでなく、必要悪とも言える「汚れ屋」の役も買って出てくれる。 だが同世代の仕切り屋さんたちは次々に世を去ってしまった。 ここにきて「糞」は、意に反して金魚の役を引き受けざるを得ない事態に追い込まれた。「美容医療の健全化」という難問題との取り組みである。 始めて自分で矢面に立ち、突進する覚悟があるだろうか? 昔は楽だった。 かつては日本形成外科学会を医学会分科会に加盟させ、法律改正をして形成外科を標榜科組み入れ、形成外科を一人前の専門分野に仕立てた3人の男たちがいた。三人とも苗字に「野」が含まれているため、その功績を讃えて「3悪野」と呼ばれるようになった。僕はその後を付き纏う「金魚の糞」にすぎなかった。 そしてまた教授を務めていた医学部で学部長に推された時、その器ではないとお断りしたのも、私学の学部長に付き纏う汚れ役、つまり寄付金の徴収という役割はご勘弁、というのが本音だった。 だがここにきて、「糞」は考える。 最後のご奉公だ。「金魚」になろうかと。 というわけで皆さん「糞」が飛び回り始めると、悪臭紛々かもしれませんが、しばらくはご勘弁のほどを。
by n_shioya
| 2017-03-30 22:10
| 美容外科
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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