|
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
![]() 最近、認知症を抱えたご家族の嘆きを耳にすることが多い。 例えば今日入ってきたのは「特別養護老人ホーム」、いわゆる「特養」の限界。 “介護度が高い『特別養護老人ホーム』になると、基本、回復を求める 施設ではないので、リハビリなどのプログラムがなくなってしまう ことです。リハビリにも保険はかかるわけで、当然と言えば当然 なんですが、運動療法や言語療法はある程度定期的に 行ってくれるものだと思っていたのですが、そういうことをするのは 病院で…”と言われた家族の嘆き。 僕の親父は100歳の時、またエージ・シュートをやると言って張り切りすぎ、脳梗塞と大腿骨骨折を起こし、寝たきりの認知症になった。 老人ホームの手厚い介護とリハビリで徐々に回復したが、ある時「特養」に空きが出来、リハビリなどの設備もずっと充実しているので、期待して移したのだが、やがて状態が悪化し、106歳手前で亡くなった。 移す際に施設の院長から、“ここは現状維持が精一杯なので、申し訳ないが回復は期待せぬよう”と言われ、愕然としたのを思い出す。 もちろん、いまの日本では「特養」に入れてもらえるだけでもありがたいことで、また予算、人手の不足など十分に承知はしてるつもりだったが、これが日本の福祉の現状かとがっかりはした。 しかもこれは特養の抱える矛盾の一つに過ぎない。 高齢者の介護そのものに問題が山積している。 そしてアンチエイジング医学の抱える最大の課題は認知症の対策と言って過言ではない。
by n_shioya
| 2017-02-20 21:05
| 老年病
|
Comments(0)
|
![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 アンチエイジング スキンケア 医療崩壊 キズのケア QOL 老年病 介護 手術 全身療法 食生活 サプリメント エクササイズ エステティック ヘアケア 美について コーヒーブレーク 医療全般 原発事故 睡眠 美容外科 再生医療 再生医療 未分類 最新のコメント
フォロー中のブログ
ICELANDia アイ... 九十代万歳! (旧 八... ・・・いいんじゃない? 京都発、ヘッドハンターの日記 美容外科医のモノローグ ArtArtArt 芙蓉のひとりごと 真を求めて 皆様とともに... ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
![]() |
||
![]() |
||
|
ファン申請 |
||