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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ロゼッタストーンっはご存知でしょう。 あの大英博物館の目玉、エジプト時代の大きな石で、象形文字、ヒエログラフがびっしり刻まれている。 誰かさんが一生懸命そのヒエログラフを解読したところ、なんと “今時の若いものは・・・”というのが書き出しだったというジョークを聞かされたことがある。 つまり世代間のギャップは今に始まったことではなく、古今東西を通じての課題で、むしろ“今時の・・・”というせりふを口にするよになれば、そろそろ己れも老化が始まったという自戒ととるべきであろう。 “そうはいっても今の奴らは、”と、先日もある形成外科医の集まりで、最近入局してくる若い医師たちの行状を、皆一様に慨嘆していた。 ガッツがないし、目先の利益しか考えない、モラルに欠けている等々。 集まったメンバーは皆僕が現役の頃のスタッフたちである。 が、よく話を聞くとあまりあの頃と変わりないような気もしてきたが、失礼に当たるので発言は控えておいた。 ただ確かに、医療を取り巻く環境の劣化で、医師の質や価値観が劣化してきているのは否めないようだ。 最近とみに医療崩壊が話題になるが、これが若い医師のやる気をなくして、安易な道へ走らせていることも間違いない。 その安易な道の落とし穴の一つが、今はやりの美容外科であるのは憂うべきことだ。 がんじがらめの保険制度の中で、唯一自由診療が可能な科として、志望する医師も急増しているし、患者の関心も高まっている。 それをあおるかのように、このジャンルはワイドショウの目玉ともなり、タレントまがいの医師が続出してきたし、芸能プロダクションのお抱えになった医師もいると聞いている。 もちろん僕は決してパブリシティを否定するものではない。 今はメディアの時代だ。むしろ正しい啓蒙は積極的に行うべきと思う。 そのために僕は3年前有志と「アンチエイジング医師団」を結成し、的確な情報をメディアに提供し、また医師側のメディア・トレーニングも試み、更にはネット情報の大手、J-castと共同でサイト、エイジングスタイルを立ち上げネット上での啓蒙活動にも励んでおりますので、是非皆様のご支援のほどを!
by n_shioya
| 2016-03-02 18:27
| 医療全般
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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