ウーマンエキサイト ガルボ Exciteホーム | Woman.excite | Garboトップ | Womanサイトマップ
ガルボウーマンエキサイト
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
三つの願い
何故か僕はよく昔のドイツだったかの民話、「三つの願い」を思い出す。
”ある貧しい夫婦が神様からなんでも好きなこと、三つだけ願いをかなえてやろうといわれる。
三つの願い_b0084241_2247025.gif二人はまず、ソーセージを山ほどとお願いした。
これが第一の願い。
そのソーセージの分配で二人は喧嘩になり、ひとりがお前の鼻にソーセージがくっつけ、とさけぶ。
とたんにソーセージは飛んでいって相手の鼻にくっつきもう取れない。
これでもう第二の願いを使ってしまう。
困った二人は、どうかソーセージを取ってくださいと願う。
ソーセージはとたんに離れるが、これで二人はせっかくの三つの願いを使い果たしてしまう。”
といった話だったと思う。
よく僕は人の一生はこんなものだと思うことがある。
一生懸命自分達で傷つけあって、やっと何とか修復できても元に戻っただけ。
我々の努力なんて、神様の目から見たら所詮このソーセージの脱着に過ぎないのではなかろうか。
又、もっと、もっとと金をかけて飽食もする。
その結果体内に有毒物質が溜まってしまう。
こうなるとやはりこれは取り除かないわけにはいかないと、またせっせと金を使ってキレーションする。
考えてみると人類の歴史も、戦争と修復という愚行の連続だった。
20世紀になって我々は遂にプロメトイスの火を手にする。
だがその結果、原爆というソーセージが人類にとっついてしまった。
このソーセージをなんとかならず者国家の手から奪い取ってください、というのが今我々の三つ目の切実な願いとなっている。
by n_shioya | 2016-02-11 22:47 | Comments(0)


<< 老いの兆し 教養主義の復権 >>


woman.excite TOPへ Copyright © Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.
免責事項 - 会社概要 - ヘルプ | BB.excite | Woman.excite | エキサイト ホーム