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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
「そろそろお通夜を実践しますか」
この件は前にも触れたかもしれないが,あえて最近の心境を。 とは言うものの別に死に急いでいるわけではないのでご安心のほどを。 戦後間もなく旧制一高に入って未だ一月の時、無二の親友が二宮の海に入水した事は依然書いた通り。 その前年に,やはり一高生の原口統三が湘南の海で命を絶った。その遺書とも言える「20歳のエチュード」は我々の間で讀み回されていた。 お通夜は数人の友人で,彼の自宅でしめやかに行われた。生前彼が好きだったリストのハンガリー・ラプソディーを78回転のSPで響かせながら。 ところで僕には,夜ごとベートーベンのクロイツェルを聴き入っていた時期がある。 当然お通夜にはこの曲をと思っていたが,考えると自分が聴けないのでは悔しい。いっそ目の黒いうちにと思いついたのが「生前告別式」である。 朋友野崎君、当時女子医大の形成外科教授が司会を買って出てくれて,彼の友人のバイオリニストにお願いするところまで話は進んだ。 だが,“ところで,先生のご挨拶は?”と聞かれてはたと困り,依頼このアイデアは棚上げにしてきた。 ![]() 考えてみると経帷子で額に三角布を付けて現れると言う事も可能である。 そうなると演奏される曲は,クロイツェルよりも,シューベルトの四重奏「死と少女」がふさわしいかもしれないと迷い始めた。 カルテットは何処がいいだろう、東京カルテットは解散したし,ブレンターノを呼ぶには金がかかるし。 また会葬者の方々に、4楽章全部お付き合うのもお気の毒だが,歌曲をテーマにした第二楽章だけにするか,でもそれでもギャラは同じだろうか,などとりとめの無い思いに耽っている。 でも,早くせんと本番が来てしまうぞ。 その本番の曲はとっくに決まっている。 ヨハン・シュトラウス1世の「ラデツキー行進曲」。 皆さんの手拍子で,賑々しく「送り出して頂く」のは如何でしょう。
by n_shioya
| 2015-02-23 21:54
| コーヒーブレーク
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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