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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
教えることは自分が教わることにもなる、とはよく聴くセリフだが、ことアンチエイジングに関してはピッタリ当てはまる。
最近頻繁にアンチエイジングのお話をさせていただく機会に恵まれ、このことを痛感している。 しかもそれだけでなく、お話をすること自体が自分のアンチエイジングにも繋がるので、一石二鳥にも三鳥にもなる。 そして対話を重ねるごとに、見方の幅も広くなり、また深くなっていくように思える。 例えば今までは、アンチエイジングの目的は高齢者のQOLの確保にあると言ってきた。其の視点は変わらないが、その中心に生きがいをおき、そしてそのまた核として、「人に必要とされること」といい続けてきた。 だが、このところちょっと自分の気持ちが変わってきた。 「人に必要とされること」の大事さに変わりは無いが、これも今まで老年期の御利益として、「過去と折り合いをつけること」を取り上げてきたが、最近ではこのことの比重が増加してきたように感ずる。 これは過去に受けた腹の立つこと、また理不尽なことを許すことでもあるが、それ以上に大切なことは、自分の過去をすべて認め、過ちを含め自分を許すことのようだ。 その延長線上で歴史の見方も変わってきた。 今までは過去の出来事として第三者的に眺めてきたことも、もし自分がその時代にその場にいたら、当時の世の中をどう受け止めていたろうと考えることである。 環境によって変わる心境と、時代を超えて普遍の人間の心理と、両面が見えてくるような気がする。 丁度今はやりの、DNAとエピジェネティックスの関係にも似ているところがある。 ちょっとしたメンタルエクササイズとして面白いのでお試しください。 また逆に、今の自分は世界を自分の視点で見ているが、視点を宇宙空間に移し、第三者的に俯瞰できるようになれば、歴史は繰り返すと達観し、あまりオタオタしないで済むようになるのではなかろうか。 このような二つの立場から、自分史を眺め直すことも、高齢者の特権ではないかと思っている。
by n_shioya
| 2014-09-10 21:05
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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