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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
大森先生はムンテラの名人でもあった。
昨日故大森清一先生のことを書いて以来、故人の懐かしい思い出があとからあとから蘇ってきた。
ともかく型破りな人物で、逸話には事欠かない。
又、ムンテラの名人でもあった。
ムンテラとは、和製ドイツ語、ムント(口)テラピー(治療)の略で、患者に対する説明を意味する。
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警察病院が大森先生の牙城だった。米国留学から帰国後、何度か大森先生を訪ね、診察を見学させていただいたものである。
形成外科では、火傷、交通事故、痣など顔の悩みの患者が多い。
ある日、外傷で顔がつぶれた若い女性が診察室に入ってきた。
座った患者を前にして、大森先生は何も聞かず、ややあって“君、今までつらかったろうな。”と語りかけた。
想いがこみ上げた患者は、激しく嗚咽しながら“ええ、“とだけ答え、大森先生の診察を受け、治療の説明に聞き入った。
手術予約しての帰り際、“先生に手術していただければ、私、死んでも本望です。”
と涙を拭きながら診察室を後にした。

回診中はいつも医局員は怒鳴られどおしで、大学から実習で回ってくる医学生は、青ざめておろおろと戻ってくるのが常だった。
怒られ役のトップは東京女子医大の名誉教授平山先生だった。
ある日、超ド級の雷が落ちた後で、大森先生は僕を自室に呼んでこう言われた。
“塩谷君、俺がなぜ患者の前で助手を怒鳴りつけるかわかるかい?
ああすれば、もし手術が失敗した時は、患者は助手のミスと思うからさ。”
と独特の笑みを浮かべ、こともなげに言われた。
いと辛きものは宮仕え、と思い知らされた一こまである。

前述の患者については手術場での大森流の後日談があるが、又別の機会に・・・
by n_shioya | 2014-07-29 19:16 | 医療全般 | Comments(4)
Commented by 目玉の親父 at 2014-07-30 10:13 x
患者を丸め込むことに関しては技術を引き継いでいるけれど、他の技術は果たして、というのがその息子への患者からの評価ですね。
Commented by n_shioya at 2014-08-01 11:51
目玉の親父さん:そのようですね。
Commented at 2014-08-13 20:28
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2014-08-19 22:33
hirokgmさん:ご心配おかけしました。ブログの投稿ページがやっと快復しました。


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