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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
今の医学界のはやり言葉、EBM,エビデンス ベイスト メディシンと言うのに僕はいささかの違和感を持っている。
訳せば、”科学的実証に基づいた医学”と言うことになるが、それでは今までの医学は何だったんだと聞き返したくなる。 又、このEBMも人によって受け止め方はいろいろで、抽象的なとらえ方から、ある一定のルールに基づいたデータの分析法にこだわる人もいる。 元来はイギリスの医者が言い始めたことらしいが、不勉強でその辺はまだ調べていない。 困るのはアンチエイジング・メディシンや代替医療の領域では、サプリがいい例だが、元来疾患を対象にしていないと、その効果も客観的に、ことに数値化するのが難しいことが多々ある。 また個々の患者に合わせた治療を心がけると、その患者個人の改善度が問題で、数を集めて平均化することは趣旨と矛盾する。 つまりEBMでは病気が全て統計学的処理されて、個々の病人は何処かへ消えてしまうのが恐ろしい。 そこでエビデンス ベイストに対し、ナラティブ ベイスト メディシンを唱える人もある。実証科学の生命線である「再現性」にこだわるな、という意味にもなるが、それでは非科学的だと批判される。 いずれにせよ、アンチエイジング・メディシンの分野では、それに合ったエビデンスの取り方を工夫していかねばならぬが、まだそれが解決されていないのがこの領域での混乱の原因の一つと言える。
by n_shioya
| 2014-07-21 19:48
| 医療全般
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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