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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
「シンプルリビング、ハイシンキング」
この年になってやっとこの言葉の重みがわかるようになった。 ちなみにこれはワーヅワースのものかと思っていたら、オックスフォード引用句辞典を調べると彼のオリジナルの言葉は「プレーンリビング、ハイシンキング、(志は高く、生活は素朴に)」だった。 だが、今の僕の気持から言うと、プレーンよりもシンプルの方がぴったりくる。 以前レーク・ディストリクト(湖水地方)を訪れた時の、桂冠詩人のダブ・コッテージ、そしてライダル・マウントの静謐なイギリスの田園が今蘇ってくる。 そして水仙の群れの踊りを夢見て、「至福の孤独」を味わった詩人の想いが。 生後82年。 このへんでやっと全身を覆い尽くす垢や鎧を脱ぎ捨てて、素朴な晩年を過ごしたい。そしてさらに次なる次元の「精神のスフィア」の高みへの跳躍を試みよう、など言い始めると、 “年をとって枯れて、まるくなっただと。たわけたことを言うでない。それはただ年のせいで男性ホルモン(テストステロン)が欠乏し始めたにすぎないのじゃ”と男性学の大家には叱咤されそうだが。 でも鴎外もウィタ・セクスアリスの中で主人公にこういわせているではないですか、 「世間の人は性欲の虎を放し飼いにして、どうかすると、その背に騎って、滅亡の谷に落ちる。自分は性欲の虎を馴らしておさえている。・・・」 虎は性欲だけだはない。権力慾、支配欲この世の争いのもとはすべてこの虎(テストステロン)の働きといえる。 せっかく加齢とともに寝静まった虎をそっとしておくのも選択枝の一つではなかろうか。
by n_shioya
| 2014-06-27 20:43
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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