|
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
デトックス(解毒)の為の点滴療法を受けながら、僕はペローの民話「三つの願い」を想いだしていた。
“ある貧しい夫婦が神様からなんでも好きなこと、三つだけ願いをかなえてやろうといわれる。 夫はまず、ソーセージを山ほどとお願いした。 これが第一の願い。 そのソーセージの分配で夫婦は喧嘩になり、夫がお前の鼻にソーセージがくっつけ、とさけぶ。 とたんにソーセージは飛んでいって妻の鼻にくっつきもう取れない。 これでもう第二の願いを使ってしまう。 困った二人は、どうかソーセージを取ってくださいと願う。 ソーセージはとたんに離れるが、これで夫婦はせっかくの三つの願いを使い果たしてしまう。” といった話だったと思う。 よく僕は人の一生はこんなものだと思うことがある。 一生懸命自分達で傷つけあって、やっと何とか修復できても元に戻っただけ。 愛し合おうとする我々の努力なんて、神様の目から見たら所詮このソーセージの脱着に過ぎないのではなかろうか。 また僕たちは、もっと、もっとと金をかけて飽食する。 その結果体内に「有毒物質」が溜まってしまう。 こうなるとやはりこれは取り除かないわけにはいかないと、またせっせと金を使って「デトックス」する。 考えてみると人類の歴史も、「戦争」と「修復」という愚行の連続だった。 そして20世紀、我々は遂にプロメトイスの火、核エネルギーを手にする。 だがその結果、原爆そして原発という「ソーセージ」が人類にとっついてしまった。 この「ソーセージ」をなんとかならず者国家の手から奪い取ってください、というのが今我々の三つ目の切実な願いとなっている。
by n_shioya
| 2014-02-20 20:54
| コーヒーブレーク
|
Comments(0)
|
塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 アンチエイジング スキンケア 医療崩壊 キズのケア QOL 老年病 介護 手術 全身療法 食生活 サプリメント エクササイズ エステティック ヘアケア 美について コーヒーブレーク 医療全般 原発事故 睡眠 美容外科 再生医療 再生医療 未分類 最新のコメント
フォロー中のブログ
ICELANDia アイ... 九十代万歳! (旧 八... ・・・いいんじゃない? 京都発、ヘッドハンターの日記 美容外科医のモノローグ ArtArtArt 芙蓉のひとりごと 真を求めて 皆様とともに... ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
|
ファン申請 |
||