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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
今日は「マチュピッチュ」の話。
どのアンケート調査でも、行ってみたい所のトップかそれに近い位置を占める。世界遺産のシンボルのような遺跡だ。 もう20年以上前だったろうか? ブラジルの国際学会の後で南米を一巡し、ペルーに入り、リマに二泊してマチュピッチュを訪れたのは。 それは不思議な光景だった。密林の奥深く、アンデスの山の頂に忽然と現れる古代都市。 城壁に囲まれた広大な敷地の中に、祭壇、住居などが整然と並んでいる。 そしてある時、忽然とすべての住民が姿を消したという。 謎に満ち溢れた「空中都市」である。 中でも不思議なのは巨岩で組み立てられた城壁である。 大小取り混ぜて数百の方形の石の塊が、モザイクのようにピッチリと据えられている。その中の大きいものは、コンテナ以上の大きさがある。重さは数百噸だろうか 以前、東大の名誉教授の大貫良夫氏からペルーの遺跡発掘のお話をうかがう機会があった。 “どうやってこれを切りだして、山の上まで運びあげたのか、いまだに謎とされている”と氏は言われた。 そのほかにも遺跡と思われる場所は、ペルーにはまだ無数にあるという。 その一つの発掘を大貫氏は手掛け、盗難を防ぐために村に博物館を造り、村人たちの自主管理にゆだねたという。 大変なご努力である。 そしてついにミイラ取りがミイラになって、近くに土地を買い求め、家まで建てて、夏の別荘と洒落れこんでおられるという。 ジャガイモの原産地だけあって、イモ類や豆類は豊富で、食べ物には不自由はしないという。 だがあの城壁の石をどう移動したか? 今ならブルドーザーやクレーンを使い、森林をなぎ倒し、化石燃料で空気中に公害をまき散らす大仕事になるだろう。 それをおそらく人力だけで、自然を破壊することなく、公害を発生させることなく、石で街を造り上げたということは、“我々はまだまだ古代文明から学ぶことがいくらもあるはずです。”と大貫氏は締めくくられたのを想いだす。
by n_shioya
| 2014-02-09 18:29
| コーヒーブレーク
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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