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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
このところ、殺人、事故死、子供の虐待死など暗いニュースが続くが、中でも不可解なのは、百歳以上の年寄りの行方が分からないという報道である。
年金不正受給のためというのは、動機は明白なのでさておくとして、行方不明の届け出のない老人がどれほどいるのか、家族はどう対応してきたのか、全く不可解である。 老人が自発的に姥捨て山に姿を消すことを、この自民党は歓迎しているのとしか思えない。 ![]() ガリバー旅行記では後半に“飛ぶ島”という国の話がでてくるが、そこでは何人かに一人の割合で不死人間ストラルドブラグ生まれるという。 額に黒いワッカの痣の着いたその不死の子供が生まれると、家族中悲しみに包まれる。不死ではあっても不老ではないので、老いさらばえても死ぬことができない不幸な存在であるからだ。 彼らは、80歳になると市民権を奪われ、つまりすべての人権を失い、唯最小限の食糧で生かされている。(これは自民党が一部の長老に対して導入を検討すべき事項かもしれないが) 以前、東大の老年看護学の真田弘美教授が、御講演の最後にフィンランドの老人ホームを映されたことがある。どこかのビーチリゾートかと思われる、素晴らしい施設だった。 “フィンランドではこのように老後の保障があるので、若いときから高い税金も喜んで払うのです。皆さん、年をとってこのような施設で暮らすのを楽しみにしています。” 日本で、老年期を心待ちにしている人がどれほどいるだろうか。 ショックだった。 高齢者のQOLがゴールに無ければ、抗加齢医学に何の意味があるだろう。 いまだにあのフィンランドの老人ホームの光景は頭に焼き付いて離れない。
by n_shioya
| 2014-01-29 18:37
| アンチエイジング
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Comments(4)
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それを言えば、後期高齢者医療改悪も…です。医療費の自己負担は増えるし、要支援の高齢者は、介護ヘルパーもデイケアもほとんど利用出来なくなります。経済的に余裕があり、面倒を見てくれる親族が近くにいるか介護ヘルパーを自費で頼める高齢者は良いのですが、そうでない人は大変です。
増税は社会保証を充実させるため、というのは本当でしょうか?
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みや さん:安倍首相は二枚舌の大嘘つきの独裁者というのが大方の評価のようです。
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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