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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
最近まで我が家にはテレビがなかった。
なにも確たる信念のもとにテレビを排除してきたわけではなく、ただ買わなかっただけである。 子供たちは、ひどい家に生まれた不運をかこっていたのかもしれぬが、五人の兄弟でよく遊びよく喧嘩をし、それなりに育ってくれた。 長じて彼らに言われたのは“テレビがないことを隠して、友達と話を合わすのが如何につらかったか”ということである。 気の毒なことをしたかもしれない。 だが、何よりよかったのは、ほかの子供に比べ、本をよく読んでくれたことである。 それは彼らも感謝しているようだ。 また、結果的に家族同士の会話も豊かだったのではないかと思う。 数年前、子供たちも巣立ったからという配偶者の希望でテレビを入れることにした。 なるほど面白いし、便利なものである。 ニュース番組、医学番組だけでなく、配偶者は大河ドラマなどに人並みにはまっている。 そして政治家がウソをついている時、口先だけの時はそのまま顔に出てしまうのが恐ろしい。 反面、活字媒体以上に情報操作が可能なようで、危険を感じさせる。 個々の映像は真実であっても、その切り貼りでいかようにでも印象を変えることができるからである。 このような情報操作も困るが、今起こりつつある新しい問題はネット上の無秩序な情報氾濫ではなかろうか。 たとえば医学情報にしても、チェック機関なしに個人的な生情報が行きかっている。 などあれこれ考えているうちに、自分でも何が言いたかったのか分からなくなった。 そしてリンドバーグ夫人の名著、海辺で拾った貝殻の一つ、一つを人生の各ステージになぞらえた「海からの贈り物」の一節を思い出した。 〝浜辺での生活で第一に覚えることは、不必要なものを捨てるということである。” やっとこれで振り出しに戻れたので、明日は「海からの贈り物」を読み返してみることとする。
by n_shioya
| 2013-12-19 16:21
| コーヒーブレーク
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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