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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
医療はどこへ向かうか
水野肇氏にお会いしたのはもう30年前ほどであろうか。
佐久病院で農村医学の先駆者、若月先生に御紹介を受けた様な気がする。
水野肇氏は行天良雄氏と並んでわが国での医事評論の二大先達として僕は尊敬している。
その水野氏の「医療はどこへ向かうか」を読み終えたところ。
医療はどこへ向かうか_b0084241_1956155.jpg

5年ほど前の出版だが、今日本の医療の抱えている問題が網羅され、
そのほとんどの結論に僕は賛同する。
序章ではまず、科学の進歩は人類のプラスになっているかという問いかけから始まる。
そして最近の医療の発達は、医学そのものよりも医療技術つまりテクノロジーの発達にすぎないのでは、と読者に見直しを求める。

第一章では「糖尿病の秘密」と題し、飢餓にさらされた人類の祖先が、生存をかけて所有するようになった「節約遺伝子」が糖尿病の発症の一端を担っている事実を通じ、ただ単に病気をたたくことだけでは解決にならぬことを強調する。これは癌の治療にも通ずる問題であろう。
そして予防の原則は「おいしいものを少量」という結論にわが意を得た。


第二章は「ストレスが生み出す病」
すべての病気の源、そして老化の原因にストレスが存在する。
それに対する著者の解消法は
①少量のアルコール飲んでリラックスする。
飲兵衛には福音かもしれないが、少量がビール大瓶二本とは如何なものか?と下戸の僕は思うが。
②遊ぶこと。
楽しく遊ぶのでないと、ストレス解消にならない。
③仕事をして生きがいを感じるという方法。

第三章「人体のリズムの不思議」というくくりで、時差ぼけを例にサーカディアン・リズムが取り上げられ、そのほか人体の固有のリズム・サイクルの重要性が見直されている。

など、など最近の話題が13賞まで続き、終章の「医学はどこへ向かうのか」で終わる。
そして著者が終始問いかけるのは、副題でもある「医学の進歩は本当に人間を幸福にしているか?」である。
これこそまさに僕自身、日夜自分に問いかけている疑問でもある。
これ以上、テーマと中身に興味をお持ちの方は、ぜひ、実物をお読みください。
by n_shioya | 2013-12-09 19:56 | 医療全般 | Comments(0)


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