|
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
都市は皆、その顔ともいうべき「通り」を持っている。
パリのシャンゼリゼ―、ニュー・ヨークなら五番街。コペンハーゲンにもストロイエ通りというのがある。 ではベルリンは? 壁の崩壊までは文句なしに、クーダム、正式にはクルフュルステンダム通りだった。 東西に三キロほど続くショッピングストリートで、表参道を銀座に展開した感がある。 ベルリンには三度ばかり泊ったことがある。 毎回ベルリン滞在の一番の楽しみは、銀ブラならぬクーダムブラであった。 ツォー駅から東にスタートするとまず、記念教会がある。 戦後再建されたが一部だけ、爆撃の跡を残して保存されている。 その先右には、名前は忘れたが、人気のケーキショップがある。赤白のストライプの、お菓子のようなお店だった。 その左に入ると、ドイツソーセージのレストラン。 どうも食いもの屋ばかり目につくが、ファッション・ブティークもある。 たとえばジル・サンダー。ファッションにはど素人の僕だが、何となく気に入っている,黒を主調にしたどちらかといえばミニマリズムのスタイル。いや、ジル・サンダーが似合うのが、僕の好みの女性と言ったら差しさわりがあるだろうか。 その左あたりに、世界最大級のデパート、KDWがそびえている。その最上階には世界の食料品が展示販売され、同じフロアだったか、広いレストランはベルリン子にも人気がある。 その傍には、ドイツ名物の豚の足料理、アイスバインの名物レストランがある。確か、亀にちなんだ名前だった。 さらに東のはずれに近くには、シュプリー・アテンという、家庭的なレストランがあった。初回の時、今はニューヨークに住む次女を連れて訪れたところ、ギリシャ風の若いウエイトレスが親切に給仕してくれたのを思い出す。 何料理だったか定かでないが、女性歌手がドイツ民謡を歌っていた。 ほろ酔い気分で「リリー・マルレーン」を所望すると、くだんのウエイトレスが、当惑気に其れは一寸、という仕草をした。 第二次大戦中、アメリカからディートリッヒがドイツ軍の戦意をくじくために、電波に乗せて歌った歌は、やはり如何なものかということだったろうか。 ところで最近は、ベルリンの政治、経済の中心はまた旧東ベルリンに移りつつあるようだ。学会もアレキサンダー・プラッツ脇の国際会議場で開催されることが多い。 最後にクーダムを訪れた時はもう、懐かしいシュプリー・アテンはもとの場所には見つからなかった。
by n_shioya
| 2013-12-03 16:09
| コーヒーブレーク
|
Comments(0)
|
塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 アンチエイジング スキンケア 医療崩壊 キズのケア QOL 老年病 介護 手術 全身療法 食生活 サプリメント エクササイズ エステティック ヘアケア 美について コーヒーブレーク 医療全般 原発事故 睡眠 美容外科 再生医療 再生医療 未分類 最新のコメント
フォロー中のブログ
ICELANDia アイ... 九十代万歳! (旧 八... ・・・いいんじゃない? 京都発、ヘッドハンターの日記 美容外科医のモノローグ ArtArtArt 芙蓉のひとりごと 真を求めて 皆様とともに... ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
|
ファン申請 |
||