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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
昨日無事「学習院の秋の講座」の二回目を終えた。
テーマは「ホルモン補充療法」。 話しの概要は、 『考えてみると、現在の抗加齢医学は「ホルモン補充療法」で始まった。 ほぼ20年前、ボストンのラドマン博士が成長ホルモンを高齢者のグループに与えたところ、若返り効果があったと発表したのである。それまでも成長ホルモン欠乏症の子供には使われていたが、天然もので高価だったのが、バイオのテクニックでたやすく手に入るようになったということもある。 だが当初から内分泌の専門家たちは懐疑的であった 確かに成長ホルモンは、成長期を過ぎた20代から急激に減少するが、それが老化の原因かそれとも付随現象か、つまり因果関係が曖昧なまま老化防止のためにむやみに投与するのは如何なものかという批判である。 だが、大方のホルモンは成長期を過ぎると減少の一途をたどることは確かなので、その後いろいろなホルモンが補充療法の対象となり、試行錯誤の末たどり着いた現状を要約すると、 ①成長ホルモンは人気がなくなった ②その代り、副腎皮質由来のDHEAが、性ホルモンを含めた各種ホルモンの素(前駆体)として注目されている。服用している医師も少なくない。 ③女性ホルモンは急性期の更年期障害には有効であり推奨されるが、抗加齢のために長期服用するのは望ましくない。これは効果が定かでない割に、乳がんなどのリスクが大きいからである。 ④男性更年期障害に対する男性ホルモンの使用は、男性更年期障害の認知とともに、積極的に考えるべき。 ⑤メラトニンは、睡眠障害だけでなく、抗加齢にも役立つようである。』 これまで色々なカルチャーセンターで話しをさせて頂いているが、学習院の講座の参加者は平均年齢は高めだが、皆さん知識欲旺盛でこちらも大いに刺激になる。
by n_shioya
| 2013-10-29 20:02
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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