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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ヤナセから定期整備の通知が来た。
車はメンテナンスを怠ればすぐ故障するか、ガタが来る。 幸いヒトの体には修復と再生の能力が備わっているので、怪我をすれば他人が介入しなくても、また本人の意思に関らず、繊維芽細胞などの働きでリペアするし、皮膚などが欠損すれば表皮細胞が再生してカバーしてくれる。 だが車は事故でボディを破損すれば、板金塗装をしない限り一人で治ることはない。又タイヤが磨耗しても、表皮のように中からゴムが再生したら奇跡であろう。 だからヒトは車の整備には気を使っても、もっと大事なはずの自分の体のケアはおろそかになってしまうのではなかろうか。 何、車なら中古で売れるが、俺の体は1銭にもならないからだって? 生物学では「個体維持」と「種族維持」が生物の二大本能であると説くが、「修復」と「再生」は「個体維持」の重要な手段である。近年細胞生物学の発展でこのあたりの見事な仕組みが分子レベルで解明されるようになってきた。 「種族維持」のほうは当事者を失楽園に追いやるほど、十分以上に機能を発揮するものだがが、「個体維持」の能力に関しては万全とは言えず、外力やストレスが修復と再生の限度を超えると、病気を発生するかその個体の死に至る。又老化の原因のひとつはこれらの修復や再生がおっつかなくなって、錆や傷跡がたまっていくからとも考えられている。 そうなると人間とは勝手なもので、神様はこれほど精巧な仕組みを人間に与えてくださったのに、なぜもうちょっとその「個体維持」の能力をケチらないで、どんなストレスや磨耗にも耐えられる体にして下さらなかったのかという不満を持つようになる。 こんなゴタクを並べるのも実は、このところ年相応にそこここ不具合を生じ、自分の年式は棚に上げて、身体のガタを意識させらるようになったからである。
by n_shioya
| 2013-09-16 21:35
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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