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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
来月の日本美容外科学会で上記のタイトルで特別講演をさせて頂く事になり、其の抄録を書き上げた。多少硬い文面で申し訳ないがご参考までに。
![]() 『容貌のメッセージ性ということを考えるようになったのは、3年前に放映された大河ドラマ「龍馬伝」がきっかけである。 俳優の福山雅治が坂本龍馬役をやるとなった時、“お前のような可愛らしい坊やに龍馬ができるか?”といわれ、“自分なりの龍馬を演じる”と答えたと言うエピソードである。 それで気づいたのが、役柄に相応しい顔というのがあるのだと。逆に言えば、顔が1つのメッセージを出しているということ。坂本龍馬のふてぶてしさを、お坊ちゃんでは出し切れないのではと言う疑問を視聴者が持ったと言うことだ。 ということは本人の持って生まれた「造作」が、本人の意思に関係なく1つのメッセージを出しているのだということに改めて気がついたのである。 ところで「容貌」には「造作」の他に「表情」や化粧も含めた「装い」などが関係するが、これらは本人の努力で改善は可能である.だが、造作だけは持って生まれたもので本人には変えようがない。 誰でも相手に不快感を与えたくはないだろう。 詰まり誰でも「見るものを心地良くさせるもの」をメッセージとして発信したい。それはつまり「美」の属性といえる。 この己が発したいメッセージすなわち「美」と己の容貌に乖離がある時、当人の悩みはいかばかりであろう。 キレイにしてほしいと美容外科へ来る方々はこのギャップに悩んでいると言えるのではなかろうか。 自分の発したいメッセージを顔が裏切っている。そのギャップを客観的に、医学の技術で安全に埋めてあげることが美容外科の使命であり、ギャップを理解し、客観的評価をすることが適正な診断につながる。そういった意味でこの問題を今回取り上げた訳である。 そういう訳で、今回は顔の造作と体型、詰まりいわゆる「容姿」にこだわり、何故我々はそれに美醜を感じるか、其の客観的評価の分析を試みたい.これはとりもなおさず「美の基準」を論ずる事になるが、では何故それを美と感ずるかは、今回の学会で講演される「認知心理学」の大家、川畑先生におまかせしたい。』
by n_shioya
| 2013-09-07 18:12
| 美容外科
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Comments(1)
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黒澤明監督が『影武者』のロケをしていた時、当時熊本県知事だった細川のち総理が、城の場面の門番役にカメオ出演させてほしいと言ってきたけど、あんたの顔は殿様で門番じゃないと言って断ったそうです。
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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