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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ぼくは徹底した悲観論者である。
何をするにも失敗したときのことを考え、うじうじ心配し続ける。 旅行なども、数日前から新幹線や飛行機に乗り遅れるのでは、と心配ばかりして情緒不安定が続く。無事間に合ってもしっかり次の心配が控えている。 どうして僕はこうなんだろう、とここでまた悲観的になる。 亡くなった僕の親父は「ポジティブ・シンキング」の無類の信奉者で、すべてを肯定的に生きてきた。 この「ポジティブ・シンキング」の脅威から身を守るために、僕は幼児の頃から「ネガティブ・シンキング」が習性となったのかもしれない。 親父の愛読書は”信念の魔術“という、おそらくこんな馬鹿なことを書くのはブッシュの同類項のアメリカ人しか居ないと思うが、結構評判になった本だった。 確固たる信念を持ってことにあたれば、何事でも成就するというのは、信仰のお題目としてはいいかもしれないが、日常の生活では「地獄」である。 失敗すれば挫折感に加え、お前の信念が足りないからだとたたかれる。これはいわば二重の責め苦である。 弟が早死にしたのは親父の「信念の魔術」に押しつぶされたのだと、僕と同じく素直にひねくれている直木賞作家の姉はいまだに信じている。 ところで日本のカードゲームで「大貧民」と言うのを聞いた事がある。悪い手ばかり持たされた「大貧民」が突然「革命」を宣言する事で悪い手を良い手にひっくり返す事が出来るという。 僕がネガティブに徹するのはこの「革命」を狙っているのが本音かもしれない。
by n_shioya
| 2013-08-14 20:19
| コーヒーブレーク
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Comments(1)
Commented
by
マッツ
at 2013-08-14 20:43
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それそれ、それです!
しかし、大貧民が大富豪になると、次の回からはあなたはもう保守的な大富豪。ここがこのゲームの、あるいは人生の矛盾というわけです。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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