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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
傷跡は消せるか?
サイトで創傷治癒のカウンセリングを受けていると、最も多いのが傷跡の相談である。
そして最も答えにくいのもこの傷跡の説明である。
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“この私の傷跡消すことが出来ますか?”
と聞かれても正直のところ、私を見てみないことにはなんともいえない。そこで一般論を述べることになる。だが質問者が知りたいのは、一般論ではなく、この自分のキズがどうなのかという具体的な答えである。これにはメールのカウンセリングには限界がある。

又、傷跡を消すということの表現に、我々医師と患者のギャップがある。
人の体は皮膚を含めて、傷は瘢痕組織というコラーゲンを主体とした組織で修復され、離断した皮膚はつながり、欠損した部分は充填される。

このコラーゲンは皮膚の構成要素でもあるが、瘢痕組織ではその構築が違うために、皮膚として再生してくれず、あくまで瘢痕組織として存続し、もし消えてしまうと傷は開いてしまう。
これが医学的に言う傷跡であり、我々は“傷跡を消すことは出来ない”と言う。
しかし患者にとって傷跡とは、見てわかるかどうかつまり目立つかどうかが問題で、それが瘢痕組織であろうとなかろうと、どうでもいいことである。
そこで我々はまず傷の治りと瘢痕組織の説明をして、その傷がどのくらい目立たなくなるかを判断する。そして今よりも目立たなく出来るようなら、修正手術を試してみてもいいでしょうとお話しする。

試みてというにはわけがある。
まず、どこまで改善できるかは技術はもちろんだが、その患者の体質、キズの箇所、大きさ、方向などいろいろな要素が絡むからである。
しかも最も難しいのは、どの程度なら患者が満足できるかである。
こちらはある程度仕上がりを予測できても、それを手術前に見せることは不可能である。
又、患者は希望するイメージを持っているが、それを示すことは出来ない。
そこで十分な話し合いが、傷跡の修正の前に必要となる。

この“相互理解”の努力が創傷治癒の分野では、インフォームドコンセントの最も重要な部分となる。
by n_shioya | 2013-07-26 22:02 | キズのケア | Comments(0)


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