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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
このところ「アンチエイジング」に関する取材や問い合わせが急増している。
今日も三つほどこなした。 嬉しいことであるが、こちらのしゃべる事は毎回同じことの繰り返しである。同じ人間が同じテーマについてしゃべるのだからやむをえないが。 まず、「アンチエイジング」といっても人によってさまざまであること。 一言で言えば、「健康長寿」であって、「不老不死」を目指すわけではないこと。 アンチエイジング、抗加齢というのはネガティブな表現なので、本当はもっとポジティブな、例えばサクセスフル・エイジングといった言葉にしたいが、日本語でぴったりのがないのと、すでにアンチエイジングと言う言葉が行き渡ってきているので、あえて別の言い方にはする必要がないかもしれないということ。 日本語だと抗加齢であり、その中で医学的な部分を抗加齢医学とよんでるが、これは抗加齢の重要な柱ではあるが、あくまで手段であり、目的はアンチエイジング・ライフにあること、ETC、ETC・・・・ いつも事務局のどなたが同席してくださるが、もういい加減聞き飽きたのでは、とお気の毒になり、昔聞いたクリスチャン・バーナードの話を思い出した。 もう今の人はその名すら知らないかもしれないが、クリスチャン・バーバードは世界で最初に心臓移植を成功させた、南アの外科医である。 彼が来日したとき、一般向けの講演を聴いたが、難しい移植の理論だの技術だの話は抜きで、いろいろなエピソードをジョーク混じりで語り、聴衆を魅了した。 その一つ。 手術成功直後から、当然ながら年中講演に引っ張り出され、彼の運転手もいつも後ろで聞いて話をそらんじるほどになったという。 そこであるとき、運転手を「影武者」に仕立て本人はそっと後ろで聞いてみたという。 幸い運転手はいつもの師匠の通りに無事話し終えた。 さて、そのあとの質疑で、かなり難しい質問が出て、どう答えるかと流石のバーナードもヒャッとしたそうだが、運転手はいささかも動ぜず、 “そんな簡単な問題は、私の運転手でも答えられます、彼は何回も私の話を聞いていますので。おい君”、 とバーバードを指差して、答えさせたという。 だからといって、僕は事務局の方を運転手になぞらえているわけではない。 だが影武者はいいアイデアかもしれない。事務局にはもう充分候補者は何人も居られるからだ。 でも影武者の方が、僕より人気が出てしまったら・・・・ これではもう僕は形無しである。しかもその可能性は大である。これはよく考えたほうがよいかも知れぬ。
by n_shioya
| 2013-04-12 23:08
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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