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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
ホテル・ジャンキー
旅の楽しさの半分はプラニングにある。
僕の場合は先ずミシュランの「グリーンのガイド」で当たりをつけるところから始まる。
次に、赤いミシュランの「レストラン・ホテル」ガイドを手にしてホテルの選択で思い悩み、更に同じミシュランの黄か赤の「マップ」を広げ、ドライブコースをあれこれ思い巡らすのが旅行前の通過儀礼である。
ホテルについては“手ごろな値段で、ある程度は快適で、しかもキャラクターがあって”と、僕の注文は虫がいい。
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だいぶ前にニューヨークのアルゴンキンの話をしたが、それ以外アメリカにはなかなか今の条件にかなうものが見つからない。
一つにはアメリカでは、大手のホテルチェーンによるM&Aで、すでに中小の個性的なホテルがほとんど買収されてしまったからだ。
このあたりの事情は、もう数十年前に書かれたアーサーへイリーの小説、“ホテル”にリアルに描かれている。

ところがヨーロッパにはまだ、魅力的なホテルがウジャマンとあり、目移りがして、一つに絞りこむのが不可能なほどである。
まず、その都市を代表する格式高いデラックスホテルが必ず一つはある。
ロンドン、パリ、ローマなどはこのクラスのホテルがまた四つ五つはあるので困ってしまう。
ただ、これは僕が今取り上げようとしている中小の個性的な、という定義からはチョット外れる。

又、お城や館をホテルにした、いわゆるシャトーホテルも魅力的であり、フランスを中心にヨーロッパ全域に「ルレ・エ・シャトー」としてグループを作っているが、料金は決してお安くはない。
ドイツ語圏を中心には、似たような系列として「シュロス・ホテル」というグループがある。
イギリスだといわゆる「マナーホテル」がそれに当たるが、特にグループはなく、主要なものはルレ・エ・シャトーに属するものが多いようだ。
スペインの「パラドール」も似てはいるが、これは民宿的なものも含まれているようだ。
イタリヤの場合は、「アグリツーリスモ」といって、民宿と農家を兼業したようなものもある。
だが僕がここで取り上げたいのは、こういった特殊なホテルでなくとも、手ごろで魅力的な中小ホテルホテルが、ヨーロッパにはいくらもあり、それを見つけ出すのがまた楽しみの一つだということだ。

ではどうやってそれを探し出すのか?
やはり普段からの心がけである。
まず、いろいろなガイドブック、特に最近はこういったプチ・ホテル、カントリー・インといったのに焦点を絞ったものもあるし、ムックや雑誌の特集記事にも注意することである。
また現地の人、そしてホテルを経験した人からも常日頃、情報を収集しておくことである。
しかし、実際に行ってみると、意外に期待と違うこともある。このギャップもまた勉強になる。
つまりこれを繰り返していると、“旅行案内の紙背に見え隠れする実態”、また人の話のニュアンスなどから、自分の好みに合うか少しずつ洞察できるようになり、次回の参考になるからだ。
こうして僕は幸いにいくつもの、お気に入りのホテルがヨーロッパにはあるが、いずれまたの機会に。

一つだけ付け加えると、僕がこれだけホテルにこだわるのは、やはり外国に出た場合、ホテルによってその場所の印象も大きく変わりうるからだ。
そして往復に何十万も使うなら、あまりホテルでケチって不満足な思いをすることもないだろうということ。
そして場合によっては、そこに滞在すること自体が一つの体験になるような宿なら、多少は無理しても泊まりたいと思うからだ。
by n_shioya | 2013-04-10 21:04 | コーヒーブレーク | Comments(0)


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