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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
学会でソウルに行ったときの事。
初日の晩は会長の胆入りで「キーセン・パーティ」だと言う. 迂闊な事に私は「キーセン・パーティ」が何であるかを知らなかった. 場所は由緒ありげな料亭.部屋はオンドルで気持ちよく温まり,立派な家具が並んでいる.真ん中の大テーブルには山積みの御馳走.やがてチマ・チョゴリも艶やかな女の子達がソロゾロと現れ,一人ずつ脇に座った. なんとなくいい気分である. 私は左隣の黄色のチマ・チョゴリと片言の会話を交わしながら,御馳走を楽しんだ. 「貴方チュテキです」,と言うのにこちらも,「貴女もチュテキです」,などと相槌を打ってると会長が,「貴方がこの素敵なパートナーとホテルで明日,一緒に朝飯を食べていても驚きませんよ」,などとからかう. そうなればチュテキです.と私は調子をあわせたつもりだった.パートナーの顔が一瞬キッと引き締まると部屋から出ていった.これはまずいことを言ってしまったのか、といぶかった。 ところが五分後.ツィードのスーツに身支度した彼女が現れ,笑みをたたえて,さあホテルへ御イッチョしましょう,車が待ってます.という. 私がどんなにうろたえたか信じて頂けますか? 「こりゃ困る」. 「ああ,支払いですか.もう全部済ましてあります.チップもやらんで下さい」 「いやそんな事では」 「御心配なく,我々しか知らん事です.奥方には絶対に秘密を守ります」.会長はニャリと目配せをする.,. 「違う,違う」と抗議する私の声は未知への恐怖でうわずっていた. いま思うと我れながら野暮な押し問答を、部屋の外で会長と続けたものだ. 結末を急ごう. 会長にハッキリ説明してもらい,私は彼女とホテルでコーヒーだけを楽しみ,無事お引き取り頂いた. という訳で今日は韓流ブームにあやかって、”据膳の食えなかった男の打ち明け話“をご披露した次第.
by n_shioya
| 2013-01-19 21:32
| コーヒーブレーク
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Comments(2)
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日) 以前の記事
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