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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
事故にあってからもうひと月半がたった。
未だ,ベッド上安静だが,家内での歩行練習も許され,元気を取り戻している。 おかげさまで経過は順調である。が,一応日常生活に復帰できるのは後未だひと月半、つまり骨折の治癒には三ヶ月かかると,主治医には言われた。 色々と患者としての勉強もさせてもらったが、腰椎の骨折についても改めて学ぶことが多々あった。 ベッド上の安静を強いられまず分かったことは,四つ足歩行から直立歩行に進化した人間にとって,24時間の水平生活は不自然であり,堪え難いものがあるという冷酷な事実だ。 又,知識としては知っていたが,腰椎というのは人体の中で最もストレスのかかる部分だと言うことである。胸郭と骨盤と言うがっしりした構造物を,たかが数個の積み木のような椎骨で支えているからである。 主治医の話しでは,日本人の8割の人が腰痛で悩んでいると言う。僕のように今まで腰痛を経験したことのないのはむしろ珍しいそうだ。 又,普通、骨折と言うと四肢の骨が大半で,これは木の棒が折れたようなもので,繋がってくれれば元通りになる。だが椎骨は,積み木と言ったが実際は缶詰のようなもので、それの圧迫骨折はつぶれた缶詰をイメージしてくださると好い。元に戻すことは至難の業で,つぶれた状態で固める以外にない。そして其の傍らを脊髄の神経が走っている。 しかも更なる圧迫変形を防ぐ為には固定が必要だが,四肢と違いギブス固定も困難である。そこで当分はコルセットを嵌めて,ということになる。 これはおそらく全ての骨折に共通だと思うが,骨が固まり始めるのに一か月,ほぼ固まるのに二か月,完全に固まるのに三か月というのが大体の目安のようだ。 という訳で,これから徐々にリハビリを進め,レントゲン、MRIで経過を見ながら,順調にいけば一月半ばには仕事に復帰が可能になりそうだ。 “余の辞書には「待つ」と「我慢」は無い”とかねて豪語していた僕だが、其の罰か、今回は本当に修行になりました。 おっと、未だ過去形で言うのは早いですね。
by n_shioya
| 2012-11-30 21:27
| 医療全般
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Comments(2)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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